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知事定例記者会見 令和6年9月2日(月曜日)

更新日:2024年9月2日更新 印刷

知事定例記者会見 令和6年9月2日(月曜日)

この会見録は発言をそのままではなく、文章とする際読みやすいように整理したものです。

この知事記者会見録の模様は、  ふくおかインターネットテレビ  で動画配信しています。

発表事項

  • 令和6年度9月補正予算について(財政課)

令和6年度9月補正予算について [PDFファイル/1.08MB]

  • 「クリーンアップ大作戦」を実施!
    ~みんなでスポGOMI/海岸漂着物アート作品を制作・展示~(循環型社会推進課・廃棄物対策課)​

「クリーンアップ大作戦」を実施! ~みんなでスポGOMI/海岸漂着物アート作品を制作・展示~ [PDFファイル/1.14MB]

  • 起業する女性をサポート!「Bloom福岡」はじまります!
    ~起業で、咲き誇る女性の未来をつくる~(女性活躍推進課)

起業する女性をサポート!「Bloom福岡」はじまります! ~起業で、咲き誇る女性の未来をつくる~ [PDFファイル/1.68MB]

その他

  • 本県とゆかりのある豪州ニューサウスウェールズ州で、水素、観光、教育分野の交流を促進! (国際政策課)

本県とゆかりのある豪州ニューサウスウェールズ州で、水素、観光、教育分野の 交流を促進! [PDFファイル/13.59MB]

  • パリパラリンピックバドミントン男子ダブルス(車いす)で銅メダル!福岡県出身選手が活躍!(スポーツ企画課)​

(知事)皆さんおはようございます。まず初めに、今回の台風10号の暴風や大雨の影響により、福岡県内においても、2名の方がお亡くなりになられ、22名の方が負傷され、また家屋や道路の被害、がけ崩れなどが発生しています。お亡くなりになられた方に謹んで哀悼の意を表するとともに、被災されたすべての皆さまにお見舞いを申し上げます。

 県としては、この復旧に向けて、迅速に取り組みを進めてまいります。台風シーズンはまだまだ続いてまいります。ハザードマップの確認や県で提供している「ふくおか防災ナビ・まもるくん」の登録など、日頃からの備えに努めていただきたいと、あらためてお願い申し上げます。

 それでは発表事項に移ります。

 まず初めに、今日の代表者会議において招集をお諮りしますが、9月5日に招集する県議会に提案する令和6年度9月補正予算について、その概要をご説明申し上げます。

 補正予算の規模は105億3500万円となっています。その内訳は、安全安心の確保に84億9000万円など4つの項目に分かれています。主な財源としては、国庫支出金や県債などです。

 内容ですが、まず安全安心の確保ということで、道路の安全を確保するため、子どもたちの通学路の歩道や災害が起こった時の緊急輸送道路の整備などのほか、洪水災害を防止するため、河川部の護岸等の整備を実施します。また港湾において、航路の浚渫や岸壁の補修などを実施します。

 それから、新規事業として計上する能登半島地震を踏まえた地震津波対策の強化です。本県の近海に位置する9つの海域活断層による地震津波被害の想定調査の必要性を判断するため、予備調査を実施します。またもう一つは、過去に調査を実施した警固断層ほか3つの主要活断層による地震被害の想定の再調査を実施します。

 それから次の地域活性化です。来年4月から「大阪・関西万博」が開催されます。この万博を目的にたくさんの海外からのお客様が訪れると考えています。こういうインバウンドを本県に誘客していこうということで、特に欧米豪をターゲットとして、即時に多言語に翻訳できる、そして双方向で会話ができるツールを整備した「よかバス」商品を開発します。「よかバス」はかねてから行ってまいりましたデスティネーションキャンペーンの中で開発した県内の周遊バスです。東京は「はとバス」、福岡は「よかバス」と言っており、大変ご好評をいただいています。この「よかバス」のデスティネーションキャンペーンでの経験を踏まえて、今回は欧米豪のお客様もしっかり取り込もうということで、この取り組みを行います。

 そして、旅行会社で手配するという海外の方もいます。海外から本県への交通や宿泊、それから今申し上げました「よかバス」の予約、こういったものをパッケージにした旅行商品を開発しようと、海外の旅行会社に直接働きかけを行って、商品開発を行っていきます。

 それからウェブで手配する方もいらっしゃいます。旅行会社を通さずに、自分で調べて予約する方に、海外の旅行予約サイトを活用して、今申し上げたような交通や宿泊、「よかバス」をワンストップで予約購入していただくことができるシステムを開発します。そして、すべての「よかバス」商品が検索できるポータルサイトを多言語化してまいります。対応言語は6言語で、英語、フランス語、韓国語、中国語の簡体字と繁体字、そしてタイ語と考えています。

 それから次の事項ですが、これも新規事業です。すぐれた技術を持つ企業、それから将来性に溢れた企業がたくさんあります。こういった企業の情報を高校生の皆さんに提供し、紹介して県内への就職を促進しようとするものです。県内の就職される高校生の皆さんは、大体8割強くらいは、県内に就職されます。九州各県では大体6割台が多く、他県と比べると比較的県内就職率が高い。しかし、残り2割の高校生の皆さんは県外に出ています。こういう人材をぜひ、県内の企業に就職していただくため、先ほど申し上げた、すぐれた技術を持っている、あるいは将来性に溢れる県内企業の魅力を紹介し、県内就職を促進するためのやり方として、企業と学校を繋ぐコーディネーターを配置しようとするものです。

 高校生の就職については、学校の就職指導、進路指導の先生の力が大きいです。やはり先生方もお忙しく、中々、その地域の企業を調べて、子どもたちに紹介していくのは大変なことです。これを手助けしようということで、コーディネーターを配置して、すべての県立私立を問わず、すべての高校の進路担当教員を対象とした研修会も実施していこうと考えています。

 それからもう1点、これも新規事業です。世界で初めて、男女シングルスとダブルスを同時開催する「WTT FINALS FUKUOKA 2024」を契機とするスポーツ振興です。このWTTは11月に北九州市で開催されます。この大会を機にして、スポーツへの関心を高め、また、卓球という競技のファン、そしてまたアスリートを増やしていこうということで、大会への小学生の皆さんの無料招待、あるいは中学校や高校におけるトップアスリートによる出張卓球教室の開催を行うものです。

 また、国内外からお見えのお客様方に、本県の農林水産物や観光地、ワンヘルス、こういったものPRしていくための予算も計上します。

 最後は、来年の3月23日に投票日となっていますが、福岡県知事選挙に要する経費、それから県議会の海外活動費、そして海外への議員派遣に要する経費を計上しています。

 補正予算の概要については以上です。

 2点目の発表事項です。「海のごみを減らそう!クリーンアップ大作戦!」を実施します。このクリーンアップ大作戦は、二つのステージに分かれています。第1ステージが「みんなで スポGOMI」、第2ステージが「漂着したごみがアートになる」この二つのステージで行ってまいります。

 この「みんなで スポGOMI」は、古賀海岸、大牟田市にある旧三池海水浴場、行橋市にある長井浜海水浴場の3ヶ所で、スポーツとして楽しくごみ拾いを行い、ごみの量や種類でポイントをつけて入賞したチームには地元特産品をプレゼントとして差し上げます。現在、参加される方を特設のホームページで募集しています。

 特に、9月22日に古賀海岸で開催するスポGOMIについて、日韓海峡沿岸の知事会においても、かねてから日韓の8つの県市道の海のプラスチックごみ対策が話題となっており、私からもこれをもっと強化していこうと、そして国民、また地域の住民の皆さんに知っていただいて、たくさんの皆さんに参加していただいてその意識を高めていこうとお話しました。そういうことで、古賀海岸のスポGOMIは、「日韓海峡海岸漂着ごみ一斉清掃」の中に位置づけているところで、今回は募集する人数を増やして行います。私も9月22日の古賀海岸には参加させていただきたいと考えています。

 それからもう1つが「めぐるクリスマス2024」です。これは「スポGOMI」のクリーンアップ大作戦の第2ステージです。今申しました3つの海岸で集めた漂着ごみを使ってアート作品を作るものです。そして、今年11月から開催するクリスマスアドベント、天神中央公園でこのアート作品を展示して、多くの県民の皆さま、ご来客される皆さまにご覧いただこうというものです。

 作品テーマは、「めぐるクリスマス2024」。アート作品は福岡県を拠点に創作活動をされているペイントクリエイター しばたみなみさんにお願いをしています。そして、11月23日に、しばたさんによる県民の皆さま向けのワークショップを開催します。そして、このワークショップに参加していただいた皆さまと一緒に最後のアート作品の仕上げをしていただきます。自分たちもこのアート作品も一緒に作ったのだという参加意識を持っていただく。この11月23日から12月25日まで天神中央公園において作品を展示します。

 今回のスポGOMIへの参加、あるいは、アート作品を直にご覧いただき、海のごみを減らすことについて考え、我々の日々の生活を見直す一つのきっかけにしていただければと思います。例えば、ごみをポイ捨てしない、マイバッグを持ち歩く。そして、今回の3つの海岸清掃だけではありません。河川、道路、公園への清掃活動に地域住民の皆さま方一生懸命取り組んでいただいています。こういうことにも大人、子ども問わず積極的にご参加いただく。こういうふうに我々もできることはたくさんあります。

 海に流れ出るプラスチックごみは、このままでは2050年に魚の量を超えると言われています。これは世界的な問題です。最近では、紫外線や海の流れの中で、粉々に砕けて5ミリ以下になったマイクロプラスチックが生態系に及ぼす影響も懸念されています。海のごみを減らすことは、私が推進しているワンヘルスの理念の一つでもある「環境の保全」に繋がる大切な取り組みです。かけがえのない美しい海を、県民の皆さま、どうか一緒に守ってまいりましょう。よろしくお願い申し上げます。

 3点目の発表事項です。起業する女性の皆さまを応援します。9月9日から、「Bloom福岡」をスタートさせます。

 事業内容は、二つに分かれています。まず、相談窓口「福岡ウーマンBizスタートガイド」です。起業したいと考えている女性の方、あるいは創業したけれどもなかなかうまくいってないという悩みをお持ちの女性の方からのご相談に専門家2名がオンラインで対応します。

 それから、「福岡ウィメンズBizネットワーク」。こちらは、たくさんの女性の皆さまのネットワークを作り、交流の場を作っていこうというものです。先輩の起業家の皆さまなどを交えた勉強会、交流会を開きます。こういった「Bloom福岡」の取り組みはすべて無料でご参加・ご相談いただけます。起業に関心のある方は、まずはセミナーや資金調達などの役立つ情報を配信する「Bloom福岡」公式LINEを、お友だち追加していただきたいと思います。この事業の詳細については、今日の午後、担当部からあらためて詳しくご説明します。起業を志す女性の皆さま、我々とともに夢に向かって一歩踏み出してまいりましょう。頑張りましょう。

 最後に報告事項です。8月3日から8日の日程で、オーストラリアニューサウスウェールズ州を訪問したので、ご報告申し上げます。

 今年はニューサウスウェールズ州カウラ市で発生した日本人捕虜集団脱走から80周年の節目にあたるということで、カウラ市長からの招請を受け、記念式典に出席しました。カウラ市はシドニーから高速道路で5時間位かかる内陸の街です。カウラに到着して、まず、サブロー・ナガクラ・パークを訪問しました。このパークは、もうお亡くなりになりましたが、本県ゆかりで九州電力の社長もされました永倉三郎氏が、第二次世界大戦後にカウラを訪れたときに、この日本人の戦死者墓地がカウラ市民から大切に維持・保存されていることに感銘を受けられ、自らの資金を拠出して永倉財団を設立し、公園として整備されたものです。こちらでは、永倉三郎氏のご子息で、永倉財団理事長の永倉成二様から、パーク設立から現在に至るまでの経緯などのご説明を受けました。

 この日の夜には、カウラ市長主催の「カウラ日本人捕虜集団脱走80周年記念式典公式夕食会」に出席しました。日本やオーストラリアの関係者300人以上が出席し、ルース・フェイガン市長や、ビル・ウェスト前カウラ市長、マーガレット・ビーズリーニューサウスウェールズ州総督などの関係者の皆さま方と懇談させていただきました。

 翌日は、「オーストラリア人・日本人戦争墓地献花式」に出席しました。スライド右側に献花をしている写真があります。献花式が行われた墓地は大変美しく整備されていました。カウラ市民の皆さまに墓地を大切に管理していただき、式典が厳粛に執り行われたことに心を打たれました。

 続きまして、カウラ日本庭園で開催された、「メイ・ウィアー・メモリアル・モーニングティー」に出席しました。80年前、脱走した日本人捕虜がメイ・ウィアー夫人の農場に逃げ込みました。そしてオーストラリア兵に連れて行かれそうなったときに、メイ・ウィアー夫人が「待ちなさい。この人達は、数日間何も食べていない。せめて、お茶とパン食べさせてあげたい」ということで、お茶とスコーンを提供されたという話に基づいて、開催されたセレモニーです。その時使われたティーポットが今も大切に保存、展示されています。このメイ・ウィアー夫人の行為は、カウラの地元住民と日本人捕虜との間で、脱走後初めて行われた敬意と和解の象徴とされています。

 今回の記念式典に出席し、祖国、そして家族を案じながら亡くなられた方々のご冥福を祈り、また、戦争というものがいかに残酷で、人々の人権を踏みにじるものであるということをあらためて認識させられました。二度と戦争の惨禍を繰り返してはならないという思いを強くしました。

 それから次に水素関係の協議も行ってまいりました。昨年11月に本県とニューサウスウェールズ州との間で締結した「水素分野における協力促進に関する覚書」を締結しました。これに基づき、水素の取り組みをさらに前進させるため、州政府のアナラック・チャンシボン産業貿易大臣、また、水素エネルギー政策を所管するペニー・シャープ エネルギー環境大臣と会談を行いました。

 両大臣とは、水素分野について、本県とニューサウスウェールズ州は共通点が多く、同じ方向に進んでいるという認識をあらためて共有しました。覚書に基づき、情報共有を密に図りながら、今後の取り組みを進めていくこと、また今後のタイムスケジュール、工程表等も明確にしていこうということをお話しています。

 そして、ニューサウスウェールズ州は水素の拠点をニューカッスルに置いています。このニューキャッスルの訪問においては水素関連分野の先端的な研究拠点であるニューカッスル大学のエネルギー資源研究所を訪問しました。

 また、水素、アンモニア関連、脱酸素関連の先進的な技術を有するオリカ社という大きな企業がありますが、オリカ社を訪問し、アンモニアの工場内を案内いただいたところです。右下にヘルメットをかぶっている写真がありますが、1時間ほど工場内をご案内いただきました。水素の利活用を進めていく。これが言うまでもなく、地球環境を守る、先ほどのクリーンアップ大作戦もそうですが、やはり地球環境、生態系というものを守っていかなければならない。同時に、水素という新しいエネルギー推進によって産業経済を確定させ、環境と経済の好循環を目指すということ、これを我々もニューサウスウェールズ州も目指しております。今後この覚書に基づき、両地域の企業のビジネスマッチング、あるいは大学間の交流を積極的に進めてまいります。

 今後の具体的な動きといたしましては、今年のうちにオーストラリアで開催されます、エネルギー関連の展示会に県内の企業の皆様とともに出展をいたします。それからニューサウスウェールズ州の方からは、企業団が本県を訪問され、県内企業との商談、あるいは九州大学との意見交換を行う予定です。

 それから、ニューサウスウェールズ州政府との間では、教育省も訪問しました。マーティン・グラハム副長官とお話をさせていただきましたが、両県州の教育分野の連携交流に関し、私からは、両県州の高校でスポーツ分野の相互交流を行っていきたいとご提案しました。副長官からは、「それは素晴らしい提案であると、ぜひ」という発言があり、教育分野での連携について、第一歩を生み出せたと思います。

 それから、右下がセントラルシドニー・インテンシブ・イングリッシュ・ハイスクールです。これは私も行ってすばらしいなと思いましたが、やはり英語を母国語としない子どもさんがシドニーにもたくさんいらっしゃいます。移民の子どもさん、難民の子どもさん、そういった子どもたちが中学校とか高校に入っても、英語を使わないと授業についていけないため、これでは駄目だということで州政府が英語力を身につけさせるためのイングリッシュ・ハイスクールを設置しています。

 その中の一つの学校で、大変綺麗な学校ですし、子どもたちとも少しお話させていただきました。とても皆明るく、英語の学校ですが、日本のアニメや漫画も置いてあって、楽しそうに見ていました。世界から選ばれる福岡県を我々も目指しています。やはり今からもっともっと海外から、たくさんの人材の皆さまがお見えになる。そうすると、やはり日本人と違って、ご家族対応のケースも多くあります。受け入れ環境の整備、特に日本語教育が大きな課題になっていると考えており、こういったニューサウスウェールズ州の取り組みというのは非常に参考になりました。

 さらに、シドニーでは、観光セミナーの様子がありますが、現地の旅行社の皆さん、メディアの皆さんにお集まりいただき、大変たくさんご参加いただきました。本県の食や観光をPRする観光セミナーを開催いただきました。四季折々の情報、あるいは交通アクセス関係の情報を提供し、非常に役立ったという反応をいただきましたし、もう早速日本へのツアー商品も作りたいというご相談もありました。オーストラリアから本県のさらなる誘客に向けて、先ほどもよかバスの話で現地の旅行社に旅行商品を作っていただくということを我々は目指しておりますが、そういう観点からも、シドニーでのセミナーは大きな一歩であったと思っています。

 それから、同日の夕刻だったと思いますが、現地の学校関係者、それから州の教育省の関係者の皆さんをお招きして、今度は教育旅行、いわゆる修学旅行のセミナーを行いました。教育の旅行先としての本県の魅力をPRしたところです。太宰府天満宮、九州国立博物館、あるいは博多人形の絵付け体験とか陶芸などの伝統工芸体験をご紹介しました。子どもたちに伝統工芸の体験をさせたいと考えていたとか、あるいはせっかく行くのなら、ただこう見てもらうだけではなく、日本の学校と子どもとたちの交流を生み出していきたい、そういうことはできるのだろうかといったご質問がたくさん寄せられました。我々は教育旅行や修学旅行をたくさん福岡に呼び込んでいきたいと思っています。

 このほか、さらにシドニーの福岡県人会、あるいはニューサウスウェールズ州の関係者の皆様との意見交換会を開催しました。現地で、例えばやよい軒さんとか、イオンさんとかいろいろありますが、こういう会社で、実際にビジネスを体験するということも行っていますので、そういう皆さんと意見交換させていただいて、大変有意義な時間をいただきました。こういったことが大体の概略です。

 大変タイトな日程であり、かいつまんでご説明しましたが、今回の訪問を機としてさらに福岡県とニューサウスウェールズ州との連携交流を水素、あるいはスポーツ、教育、多様な分野で深めていきたいと思っています。

 私から最後になりますが、今日、パリから大変嬉しいニュースが入ってきました。パリパラリンピックのバドミントン、男子ダブルス車椅子バドミントンにおいて、福岡県ゆかりの選手である梶原大暉選手が見事銅メダルを獲得されました。梶原選手と村山選手のペアでメダル獲得です。前回の東京大会に続いて2大会連続の銅メダルの獲得であります。素晴らしい成績をおさめていただいたと思っております。梶原大暉選手は本県出身の選手であり、我々福岡県民として誇らしく、心からお祝いを申し上げたいと思います。おめでとうございます。

 これから梶原選手は、日本時間、明朝、男子シングルスの決勝戦にも臨まれます。全力を尽くして、ぜひ頂点を目指していただきたいと思っています。今後もパラリンピックは続いてまいります。皆さんのところにも入っているかなと思いますが、車椅子ラグビーも決勝戦に臨まれます。こちらにも本県ゆかりの2選手が出ています。

 こういった選手の皆様方の活躍を契機に本県ゆかりの選手の皆様がますます羽ばたき、飛躍していただくことを願っています。県民の皆様もぜひパリパラリンピックにご注目をいただきたいと思います。よろしくお願い申し上げます。

 私からは以上です。

質疑応答

(毎日新聞) 補正予算の中で、今回、県議会の海外視察の費用、人数が明示されました。この受け止めをお願いします。あと、今回、補正でプラス2,000万ということなので、費用的には他県と比べまだ多い現状だと思いますが、その辺を含めて受け止めをお願いします。

(知事)今回の議員派遣は2か所に派遣されるということですが、これは独立した機関としての議会の調査権に基づき独自に検討を行われ、そして実施されるという方針で予算を要求したものです。補正予算への計上に当たっては、県議会議長の責任の下、議会においてその必要性、妥当性を御判断いただいていると考えています。その前提で基本的には議会の御判断を尊重し、議会活動をしっかりと担保していく責任が我々はありますので、必要な精査を行った上で、補正予算を計上したものです。

(毎日新聞)これはこの間PTがあっての計上だと思いますが、それは何か一歩前進みたいなことで受け止めていらっしゃいますか。

(知事)はい。従来は経費の流用という形で、海外への出張、各会派活動が行われていました。もちろん緊急を要する場合は間に合わない場合もありますが、時期的に間に合えばこういった形できちんと予算に計上し、議会で御審議をいただいた上で執行することが望ましいと考えています。これは来年の当初予算においても同じです。

(毎日新聞)今回の議案の中に、福岡県立大学の職員さんの過労自殺の和解のことが入っていましたが、これに関して知事の受け止めと再発防止策がありましたら教えてください。

(知事)今回の議案で県立大学の職員の方が自死をなさったという、この訴訟事件について和解議案を提出させていただいています。まず、本県の職員がお亡くなりになられたことは誠に残念なことであると受け止めています。御遺族の皆さまに対して、謹んで哀悼の意を述べさせていただきます。

 ただ、この内容については、和解に当たって、原告も含めて口外禁止条項が設けられていますので、和解についてのコメントは差し控えさせていただきたいと思います。

(毎日新聞)先ほどパリパラの話が出ましたのでお伺いしますが、パリ五輪でも福岡ゆかりの選手が活躍されて、メダルも多く出ましたが、県として何か選手の表彰とかはお考えなのでしょうか。

(知事)東京オリンピックのときはコロナの真っ只中でしたので、非常に開催時期も難しく、かなり遅くなりました。今回はできるだけ早い時期に行いたいと思っています。しかし、各競技によっても違いますが、選手の皆さんも色々な大会に臨まれたり、各々の日程もあります。その辺を調整させていただいて、できるだけ多くのオリンピック・パラリンピックに出場された皆さまに御出席いただけるような日程を考えて、県民の皆さんと共にお祝いし、また、皆さんの努力に対して敬意を表する、称える会を持ちたいと思っています。

(毎日新聞)では、パリパラが終わった後ということですか。

(知事)はい。やはり先般もそうでしたが、オリンピック・パラリンピックの結果が出た後に、そのような調整をしたいと思っています。

(毎日新聞)表彰も考えていらっしゃるということですか。

(スポーツ企画課)前回は表彰を行わせていただいています。

(知事)基本的には前回に倣って行いたいと思います。

(毎日新聞)表彰と言うとどのような表彰になるのですか。何か表彰の名称がついているのですか。

(スポーツ企画課)表彰はいくつかありますが、その功績によって種別が異なります。一番大きいものは県民栄誉賞、それから県民スポーツ栄誉賞、それから色々な種類の感謝状という種類になるかと思います。

(NHK)台風10号の件ですが、復旧に向けて迅速に取り組みたいということで、既にもう発表いただいていることもあると思いますが、現段階で県として何か相談窓口など決まっている取り組みがあれば、あらためてお願いします。

(知事)当然、道路被害等に対しては早期に通行の安全を確保するということからも、復旧を進めてまいります。

 また、農林水産関係の被害もあります。水稲の倒伏や果樹の落下、あるいはハウスが損傷した等の被害も報告されています。この辺はさらに調査を進めていく必要もありますが、同時に相談対応、そして農業改良普及センター等を通じた細やかな指導を行ってまいりたいと思います。今後も、こうやって雨に遭いますと、病気の発生等も起こり得ますので、そのようなことがないように、技術的な指導をしっかりと行うことを既にスタートしています。

(読売新聞)よかバスの件で、西のゴールデンルートというような言葉も最近出来てきていますが、関西に来る観光客を福岡に呼び込むことの重要さと、よかバスは観光客が多い天神とかではなく地方に観光客を呼び込むことがポイントかと思いますが、そこへの期待みたいなのがあれば教えてください。

(知事)西のゴールデンルートは、私たち福岡県も参画させていただいています。まさに大阪万博は非常に、今までにも増して海外のお客さんが関西エリアにお見えになる契機になろうかと思います。今まで、関西にお見えになって関西にお泊まりになっているお客さんがどうしても広島で帰ってしまうということが非常に傾向として多かった。そういったことから、この西のゴールデンルートという発想も出たわけです。ぜひ、広島に泊まっているようなお客さんをもっと西に呼び込んでいこう、そして泊まっていただこう、周遊していただこうということです。

 こういったことから、今回のこのよかバスというものを、先ほど御説明でも申し上げましたが、色々いいところがあるよ、こういう見どころがあるよ、こんなおいしいものがあるよ、こんな景色があるよと言っても、我々も遠いところ、特に海外に行ったら、「そこにはどうやって行けばいいの」と。時間も距離も分からないし、まして二次交通の足がないとなかなか回りづらいです。そういうことから、ストレスなくお勧めできる素晴らしい観光スポットを巡っていただく、そして、県内にできれば宿泊していただく、こういうことを狙って、特に欧米豪の皆さん向けのよかバスをつくっていこうということです。

 先ほどお話ありましたように、いずれにしても、新幹線にせよ空港にせよ、北九州あるいは福岡になるわけです。ここからいかに県内の各地を周ってもらうか、ここが非常に県としては重要な取り組みになりますので、そういう意味で、このよかバスで観光地域づくり、6つのエリアを作っていますが、こういったところを中心にルートを組み立てて、そして県内各地を巡っていただく、こういう狙いを持って今回の事業を行うものです。

(TNC)今回、補正予算の中に知事選挙関連経費が入っていますが、来年3月の告示まであと半年余りとなり、御自身の続投の御意欲はいかがでしょうか。

(知事)今回は選挙の経費ということですが、お尋ねのように、私も知事に就任してもう3年半ということになりました。今日発表させていただいたような様々な取り組み、また、災害等への対応等も含めて、今、一生懸命やらせていただいていますので、また自分自身として、今後に向けてしっかりと自らに問いかけながら腹を決めていきたいと思っています。また適切な時期に県民の皆さまに私の考えを明らかにさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。

(西日本新聞)平成筑豊鉄道について、法定協議会設置について沿線首長は一致していますが、県としての対応を今後どのように考えていらっしゃるのでしょうか。

(知事)沿線の市町村の皆さんで合意ができて、その上で県のほうに法定協議会の設置について正式に申入れがあるかと思います。我々としても、それをお受けすれば、できる限り速やかに対応を取っていきたいと思います。

 そして、やはり一番の重要なところは、地域住民の皆さんの足、交通です。通勤、通学、あるいは病院に行く、買物、色々なことが必要なわけです。地域の皆さんを真ん中に置いて、どのような交通が一番適しているのか、実現性があるのか、そういったことをしっかりと県としても考えていきたいと思います。

(終了)

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