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第3回森林環境税(仮称)検討委員会の概要
更新日:2014年9月17日更新
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第3回森林環境税(仮称)検討委員会の概要
1 日時
平成18年6月21日(水曜日)13時30分から16時00分まで
2 場所
福岡県庁特1会議室
3 内容
(1)議事
第3回の検討テーマ:「森林保全のための新たな施策」
ア.新たな施策の必要性
イ.新たな施策(案)
4 委員の主な発言内容
【荒廃した森林の再生について】
- 荒廃した森林の整備を行う際には、協定(遵守すべき事項を定めた書類で、森林所有者と県の間で結ぶことを想定)を結ぶということだが(資料P10)、他にもいろいろ方法がありそうな気がする。もう少し丁寧に考えて、方法を議論できるようにした方が良い。
- 森林を健全に保全していくために、解決しなければならない課題は、まだいくつもある。リスクや実態を把握し、説得力の高い計画をつくりあげないと(県民から)納得を得られない。
- 荒廃した森林を再生するためには、どのくらいの費用が必要なのか、モデル的な数字が必要である。
- 県内の林業従事者は、すでに千人を切っている(第1回資料P19)。後継者をどう育てるかというところに問題がありそうなので、今後、林業従事者の数が変わっていくのかシミュレーションをやってみる必要がある。
- 森林の再生に必要な労働力の養成(専門家やボランティアの育成)は、是非行って欲しい。
【意識の醸成について】
- 環境をよく勉強している方々は、積極的で、税の導入もやむを得ないとの声も聞く。
- いかに森林が大切であるかということを、いろんな形でPRしながら県民に理解してもらう必要がある。
- 県民や自治体にも温度差(森林保全に対する理解や取組について)があると思う。これをどうやって説明し、理解を取り付けていくかが大事ではないか。
- 私は、山に木が植わって、緑がたくさんあればそれで良いと思っていた。しかし、今回勉強して、それだけではダメなことがわかった。私みたいな人は多いと思う。だからそんな方にも理解していただくようにする必要がある。
- 新たな施策の導入には、県民に必要な情報を的確に発信することが重要。情報不足にならないように、最大の努力をする必要がある。
- 森林を県民共有の財産として、守り育てる活動を支援する提案事業(資料P12)は、絶対必要であるが、もっと知恵を絞って計画しないとアイディア倒れになってしまう。
5 委員長総括
【荒廃した森林の再生について】
- 2万9千ヘクタールの荒廃した森林は、放置すると災害に発展する恐れもあることから、早急に整備を行う必要がある。
- 私有財産である森林に、100%公的資金を投入するためには、一定期間の伐採禁止などの私権の制限を設ける必要があるが、難しい問題もあるので、他の手法も含め具体的な議論が必要である。
- 森林の再生には労働力不足が懸念されるため、担い手をどうやってつくり出していくかについて議論をしておく必要がある。
【意識の醸成について】
- 県民が森林整備などに直接参画できる提案公募事業は有効な方法であるが、具体的な例示を示すなど、もう少し検討が必要。
- 税を導入するのであれば、何に使うのか、その結果どんな成果が得られたのかなど、常に県民に公表し、了解を得ていく必要がある。
- 施策に対して不満をもつ最大の原因は情報不足。県民の理解を得るためには、森林の機能・有用性などについて情報量が不足しないよう最大の努力をする必要がある。
【次回に向けて】
- 今回は全員が出席し、意見が多岐にわたった。次回は今回の意見を踏まえ、整理・検討したうえで、今日の議論を反映するような形で提案をいただき、議論を深めていきたい。