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福岡県労働委員会委員コラム 第4回

更新日:2024年1月5日更新 印刷

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第4回

 

「継続的で前向きな労使関係の構築に向けて」

 

会長  上田 竹志

 

 労働委員会は、集団的な労働紛争解決のための行政機関です。集団的な労働紛争というのは、労働組合と使用者(会社等)との紛争で、主に組合員の労働条件をめぐって生じる紛争ですが、個人の働き方とも、決して無関係ではありません。

 

 たとえば、皆さんの職場で、賃金の支払や解雇をめぐるトラブルがあったり、ハラスメントの発生が疑われる場合を考えます。これは、最初は個別的な労働紛争です。しかし、職場に労働組合がある場合、従業員が労働組合に入っていれば、組合が使用者(会社等)に対して、問題解決のための団体交渉を申し入れることができます(職場に労働組合がなければ、会社の外の、誰でも入れる労働組合もあります)。トラブルや団交の状況によっては、労働委員会へ紛争解決を求めることができます。

 

 労働委員会では、専門知識と経験の豊富な労働者委員、使用者委員、中立な公益委員、そして事務局が、チームとなってトラブルを解決します。費用はかかりません。

 

 労働委員会が行う紛争解決には、簡易な「調整手続」と、本格的な「審査手続」があります。調整手続は、最短1回の話し合いで労使の歩み寄りを目指し、合意に至れば紛争解決となります。審査手続は、労使がお互いの主張を出し尽くし、証拠に基づいて労働委員会が事実認定の上、使用者に不当労働行為があったかどうかを判断し、もし「不当労働行為に当たる」と判断した場合は、具体的な救済方法(金銭の支払や職場復帰など)を指定して、使用者に命令を出します。福岡県では、申立てから命令まで、1年以内で審査手続が終結することを目指しています。手続の利用について、まずは労働者としても使用者としても、気軽に労働委員会へご相談ください。

 

 労働紛争は、しばしば職場の人間関係が紛争に大きく関係します。また、売買など一回きりの契約と異なり、労働契約は継続的な関係です。紛争はそのような関係の中で発生するものであり、紛争解決後も、多くの場合その関係が継続します。そこで、紛争解決も、一時点での勝った負けただけでなく、今後の労使関係が改善され、労使双方にとってWin-Winとなるようなものであることが必要です。調整手続ではもちろん、審査手続でも、当事者双方が納得の上で合意に至る「和解」を勧めるのもこのためです。道のりは平坦でないかもしれませんが、労働委員会は、皆様の健全な労働環境と、前向きな労使関係の実現を、全力をあげてサポートする所存です。

皆様のご意見をお聞かせください。

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