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直方市の「高取焼(やき)内ヶ磯窯」で合同窯焚きが行われます~作陶家ら10名が福岡藩の「織部高取」を再現~
「高取焼」は令和6年3月26日付けで県知事指定特産工芸品に指定され、黒田藩の御用窯として盛況をみせた遠州七窯の一つです。
直方市は高取焼発祥の地として知られており、中でも、江戸時代初期に開窯された古高取の内ヶ磯窯で焼かれ、安土桃山時代を代表する武将茶人・古田織部が好んだ「織部高取」は、大胆で自由な気風が特徴です。
7月19日(金曜日)から27日(土曜日)まで、直方市を拠点に地元発祥の「古高取焼」を研究する「九州桃山茶陶研究会」の主催で、「織部高取」を再現する「合同窯焚き」を行います。
会の呼びかけに応じた10名の作陶家らが、「内ヶ磯窯」跡の周辺で採取された粘土を使用し、当時焼かれた「織部高取」をテーマに、復元や現代風にアレンジした作品を一人12点ずつ持ち寄って窯入れします。
合同窯焚きは見学可能です(無料)。ぜひ、会場に足をお運びください。
1 日 時
・釉薬掛け(※1)令和6年7月19日(金曜日)10時から
・窯詰め(※2) 令和6年7月19日(金曜日)12時から7月21日(日曜日)
・窯焚き(※3) 令和6年7月22日(月曜日)15時から7月23日(火曜日)
・窯出し(※4) 令和6年7月27日(土曜日)10時(予定)
※1…素焼または乾燥させた生素地の作品の表面に釉をほどこすこと。
※2…成型、乾燥させた作品を窯に詰める作業のこと。
※3…作品に降りかかった薪の灰が溶けない温度でしばらく焚き続け、
その後に温度上昇させて作品に積もった灰を溶かし流すこと。
※4…作品を焼きおえて窯から取り出すこと。
2 場 所
高取焼内ヶ磯窯(直方市上頓野通り谷1811-7)
3 参加者(作陶家ら10名)
・友枝 觀水 氏(高取焼内ヶ磯窯(直方市))=今回の合同窯焚きの会場
・長沼 武久 氏(辰巳窯(東峰村小石原))
・郷原 良成 氏(陶房郷原(北九州市門司区))
・加藤 高宏 氏(翠松園(名古屋市)*唐九郎陶芸記念館館長)
・高取 周一郎 氏(高取八仙窯(東峰村小石原))
・高取 春慶 氏(高取焼宗家(東峰村小石原))
・高取 由布子 氏(高取八仙窯(東峰村小石原))
・佐枝 将司 氏(陶房郷原(北九州市門司区)の後継者)
・小山 亘 氏(桃山茶陶研究家(直方市))*魅惑の「織部高取」の著者
・母里 聖徳 氏(鉄鋼彫刻家(嘉麻市))*黒田長政に仕えた母里太兵衛の末裔
4 完成作品の寄進・展示
・寄進
黒田長政の菩提寺である崇福寺(福岡市博多区)に寄進
※寄進作品数…参加者1人につき1点ずつ
※寄進予定日…黒田長政の命日にあたる8月4日(日曜日)
・展示
完成作品の一部を公共施設などで展示する方向で検討(別途情報提供します)
5 主 催
九州桃山茶陶研究会
織部高取の沓茶碗(作 右:友枝 觀水氏 /左:小山 亘氏)