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福岡県で狩猟される場合の留意点
狩猟等の安全確保と事故防止について
1 福岡県で狩猟されるみなさんへ
(1)狩猟する場合の留意事項について
狩猟は、自ら狩猟鳥獣を捕獲し、その肉などを楽しむという趣味の側面のみならず、増えすぎた野生鳥獣の生息数の調整や、福岡県で大きな問題となっている野生鳥獣による農林水産物被害を軽減するためにも大きな意義を有しています。
しかし、狩猟は、関係法令を遵守し、また安全を確保したうえで行うことが求められます。また、他者の所有する山林等に立ち入ることなどから、マナーについても特別の配慮が必要です。
以下のことについて留意して、くれぐれも安全な狩猟に心がけてください。
(2)ニホンジカ・イノシシの捕獲情報について
福岡県ではニホンジカ・イノシシの生息状況を把握するため、詳細な捕獲情報を収集しています。
二ホンジカ・イノシシの捕獲報告の際は下記様式を使用していただきますよう、ご協力をお願いします。
<様式>
<記入例>
(3)希少な猛禽類保護のため、一部の地域で銃猟の自粛をお願いしております。
また、のり施設や農業施設に向けての発砲はしないでください。
2 安全な狩猟を楽しむために(事故防止について)
狩猟しようとする場所に、登山者、農林漁業者、他の狩猟者など人がいないか、事前に充分な確認を必ず行ってください。
事故が発生してからでは遅すぎます。くれぐれも安全な狩猟を励行してください。
(1)危険防止のために
- 銃の点検 日頃から点検し、また射撃する前にも点検する。
- 脱包の励行 射撃するとき以外は、必ず弾を抜く。
- 例え弾が入っていなくとも、銃口を人に向けない。
- 矢先の確認 周囲の安全を確認する。
- 獲物の確認 獲物が見えない時は、常に「人かも知れない」の疑いを持つ。
- 服装の注意 目立つ色の帽子やベストを着用する。
(2)狩猟事故の発生について
全国的に猟銃による重大な事故が複数件発生しております。
これら事故事案は、矢先・獲物の確認など基本動作を怠ったことによるものです。
発砲前に、矢先や獲物は十分に確認をしましょう。
例え獲物は逃がすことになっても、次回も捕獲の機会はあります。
事故が発生すれば、取り返しがつきません。くれぐれも、安全・適法な捕獲をお願いします。
また、全国的に、大粒散弾(6粒弾、9粒弾など)の事故が複数発生していることに鑑み、福岡県猟友会と協議を行い、
福岡県では、有害鳥獣捕獲はもとより、狩猟においても、大粒散弾の使用自粛を呼びかけております。
県では、県猟友会のご協力の下、安全確保・技能向上のための各種研修会を開催しております。
詳細については、所属の猟友会、県猟友会、最寄の農林事務所にお問い合わせください。
(3)猟犬を使われる方へ
猟犬の飼い主には管理責任があります。 以下のマナーに留意してください。
- 猟犬が、人や飼養動物に襲いかかることがないよう、充分な訓練を行ったうえで、使役すること。
- 狩猟中に、猟犬が迷い犬にならないよう気を付け、所有者の住所、氏名、電話番号を明記した首輪をつけること。
- 猟場付近に住居・一般道がある場合は、猟犬に引き綱を付け、猟犬管理者のもとから放さないこと。
- 狩猟終了後は、猟犬を速やかに回収すること。
(4)その他
近年、重症熱性血小板減少症候群(Severe Fever with Thrombocytopenia Syndrome:SFTS)の患者が国内で確認されています。
SFTSの主な感染原因は、ウイルスを保有しているマダニに咬まれることにより感染するとされています。
(すべてのマダニがこのウイルスを持っているわけではありませんが、できるだけ肌の露出を少なくするなど、注意してください。)
3 作業やレクリエーションで入山される皆さんへ
近年、野生鳥獣による農林水産物に対する被害については、
全国的に深刻な課題となっており、福岡県でも被害が生じております。
被害軽減のため、狩猟者(ハンター)の皆さんが行う捕獲は重要な意義を持っております。
狩猟者の皆さんには、安全かつ適正な狩猟をお願いしておりますが、以下のことについてご了知ください。
イノシシやシカ(特にオス)などは大変危険です。不用意に近づかないでください。
また、餌付けなどは野生鳥獣が人馴れをしたり、地域の生態系を壊すことになります。
里山や奥山などでは、できるだけ目立つ(オレンジ色や黄色など)服装や帽子の着用、あるいは鳥獣よけの鈴をつけるなどを心がけるようご協力をお願いします。