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FUKUOKA OPEN Lab+[福岡地区]を開催しました!
本県では、地域共働による社会課題の解決を実現するため、多様な主体の交流の場として、県内各地区で「FUKUOKA OPEN Lab+(ふくおかオープンラボ)」を開催しています。
本研究会は、昨年度開催した「福岡県SDGs推進セミナー&交流会」に、先進事例の研究や学生によるプレゼン等を豊富に盛り込み、より実践的な内容へとアップデートしたものです。
このたび、FUKUOKA OPEN Lab+[福岡地区]を福岡市内で開催しましたので、その模様をご紹介します!
○日 時: 8月7日(木)13時00分~17時00分
○会 場: ONE FUKUOKA CONFERENCE HALL「Terrace Hall A」
(福岡市中央区天神1-11-1 ONE FUKUOKA BLDG. 6階)
○テーマ: 「人的資本経営×ESG思考で、地域も事業も持続的な発展を!」
FUKUOKA OPEN Lab+[福岡地区]チラシ [PDFファイル/2.05MB]
参加者・登壇者の皆様の集合写真
筑後地区(7月17日開催)の開催概要については、こちらをご覧ください(県ホームページ)
オープニング
●オープニングミュージック
福岡市を中心に活動するシンガーソングライター・守山 茜 氏によるオープニングミュージック。
西日本鉄道株式会社が運営する音楽活動支援プラットフォーム「muside(ミューサイド)」様のご協力により、「誰一人取り残さない」というSDGsの理念に通ずるオリジナルソングを2曲演奏いただきました。
●主催者挨拶(福岡県企画・地域振興部総合政策課企画監 藤岡 健太郎)
●会場の様子
第1部 基調講演・実践報告
第1部では、株式会社職場のSDGs研究所 代表取締役 白井 旬
様から基調講演を、株式会社くまもとKDSグループ 代表取締役 永田 佳子様から実践報告を行っていただきました。
●基調講演:「人的資本経営×ESG思考で、地域も事業も持続的な発展を!」
白井様からは、持続可能性(サステナビリティ)に関する世界的な潮流を踏まえたうえで、人的資本経営×ESG思考をキーワードとして、VUCA時代といわれる変化の激しい時代にあっても、地域も事業も持続的に発展するカギについて、図解や身近な実例を用いながら、分かりやすくお話しいただきました。
●実践報告:「教育サービス業で社会課題を解決する ~人的資本経営×ESG思考の経営戦略~」
永田様からは、自動車学校グループの経営者という立場から、人的資本経営×ESG思考の実践をご報告いただきました。同社では、10年以上前から、健康経営や外国籍社員の雇用、発達障がい者の免許取得・就労支援に取り組まれており、自社の課題と地域の課題を両輪で解決する経営を体現されています。白井様から解説いただいた理論の実践による成果やこれまでの軌跡を、自身のご経験や思いを交えてご紹介いただいたことで、参加者の皆様にとっても、人的資本経営やESG経営にできることから取り組んでみようという契機となりました。
第2部 事例研究
第2部では、事例研究として、環境分野や地域資源の活用における県内企業・団体の活動事例発表や事業紹介、社会課題の解決に取り組む高校生や大学生によるプレゼンテーションを行いました。
●株式会社オーレックホールディングスによる活動事例発表(取締役経営本部長 関 雅文 氏)
福岡県SDGs登録事業者であるオーレックホールディングス(本社:八女郡広川町)では、ブランド発信拠点 「OREC green lab 福岡」(福岡市中央区赤坂)におけるSDGsに関する情報発信や、「草ストローリユースプロジェクト(※)」など、農業機械メーカーとしての強みを活かした特色ある取り組みを展開されています。当日は、同社の取り組みの概要やこれまでの歩みをご紹介いただきました。
(※)完全自然由来の草ストローを参画企業・団体で使用し、「OREC green lab 福岡」で回収。使用済の草ストローは、福岡市動物園に進呈し、ペンギンの寝床として再活用しているほか、草ストローはベトナム・ホーチミン郊外で生産されているため、現地の雇用創出や所得向上にも貢献。
●NPO法人循環生活研究所(理事 たいら 由以子 氏)
地域で暮らしに必要なものが循環する豊かで創造的な循環生活を実現することを目的に設立された循環生活研究所。家庭で簡単に取り組めるバッグ型のコンポストや、有機性廃棄物の堆肥化技術の研究・普及・実践活動を実施されています。半径2キロでの小さな循環システム「ローカルフードサイクリング」を全国に展開することを目指して、精力的に活動中。当日は、「ローカルフードサイクリング」に取り組むこととなった経緯や思い、これからの展望などをご紹介いただきました。
●社会課題の解決に取り組む高校生や大学生によるプレゼンテーション
1 高校生によるSDGsに関するスピーチ(捜真女学校高等学部2年 田中 杏樹 氏)
田中さんは、第5回松下幸之助杯スピーチコンテストにおいて、SDGsに関するスピーチでパナソニック杯(学生の部)を受賞されました。当日は、関東から福岡へ駆けつけていただき、70名を超える参加者の皆様を前に「SDGsという言葉だけが独り歩きをしてしまっているのではないか」といった学生目線の問題提起や、パートナーシップによる課題解決に向けた前向きな提言を含む素晴らしいスピーチを行っていただきました。
スピーチに対するフィードバックの様子(松下幸之助経営理念実践伝道師 久保山 武 氏)
2 九州のZ世代コミュニティ「UniiiQ!」による大学生と企業の共創の取り組み
(九州大学芸術工学部3年 小野塚 ちとせ 氏・大木 翼 氏/KBCグループホールディングス株式会社 プロデューサー 中間 雄大 氏)
福岡県SDGs登録事業者である宮田織物株式会社(本社:筑後市)との協業による「残糸・端切れのアップサイクルプロジェクト」。今年春にスタートした本プロジェクトは、本県がアドバイザー派遣による支援を行う学生主体の社会課題解決プロジェクト第1号です。当日は、中間発表として、工場見学などのこれまでの活動のほか、成人式を迎える大学生をターゲットととした両親への贈り物という商品コンセプト、今後の具体的な方向性などについて発表いただきました。
発表に対するフィードバックの様子(宮田織物株式会社 代表取締役 吉開 ひとみ 氏)
3 「北九州サステナブルフェスタ2025」プロジェクト(北九州市立大学地域創生学群 眞鍋 和博ゼミ)
今年11月に北九州市内で開催予定の「北九州サステナブルフェスタ2025」を北九州市立大学地域創生学群の大学生が中心となって企画中です。眞鍋 和博ゼミの皆さんから、その概要とねらいについて発表いただきました。なお、本県主催の「FUKUOKA OPEN Lab+[北九州地区]」も、同日併設イベントとして開催予定です(参加無料)。たくさんのご来場をお待ちしています。
●事業紹介:株式会社Good Local九州(経営戦略部 ディレクター 山下 祐紀 氏)
希望が生まれ続ける地元をつくるため、交流創出事業×拠点運営事業に取り組む株式会社Good Local九州は、西日本鉄道株式会社・株式会社ふくおかフィナンシャルグループ・NTT西日本株式会社・三菱地所株式会社・ラブエフエム国際放送株式会社の5社が出資して、今年4月に設立されました。当日は、その設立経緯や主な事業内容、今後の展開などについてご紹介いただきました。
第3部 意見交換
第3部では、参加者と登壇者、参加者同士の意見交換を行いました。限られた時間ではありましたが、簡易的な「オープン・スペース・テクノロジー(OST)」の対話手法を用いながら、非常に活発な意見交換・ネットワーキングが行われました。
ファシリテーター:原口 唯 氏(株式会社YOUI 代表取締役)
意見交換の様子
意見交換の内容を参加者全員でシェアしました
会場内展示コーナー
当日は、講演や情報提供で触れられた商品などを実際に手にとってご覧いただくため、会場内に展示コーナーを設けました。株式会社オーレックホールディングス、宮田織物株式会社、大日本印刷株式会社の3社からご出展いただきました。
株式会社オーレックホールディングスの展示
宮田織物株式会社の展示
大日本印刷株式会社の展示
プログラム詳細
今後の開催予定
FUKUOKA OPEN Lab+は、社会課題の解決に取り組む多様な主体に開かれた、研究と交流の場です。県内各地に地域共創の取り組みを広げ、持続可能なまちづくりの実現を目指します。
■筑豊地区
日 時:令和7年10月18日(土)13時00分~16時30分
会 場: イオンモール直方 イオンホール
内 容:直方市主催「のおがたSDGsフェスタ」併設イベント
■北九州地区
日 時:令和7年11月8日(土)11時00分~17時00分
会 場:リバーウォーク北九州ミスティックコート、西日本工業大学小倉キャンパス
内 容:北九州サステナブルフェスタ2025実行委員会主催「北九州サステナブルフェスタ2025」併設イベント
※企画段階のため、今後、変更の可能性があります。
「福岡県SDGs登録制度」第11期登録申請受付中!
複数店舗・グループ会社の一括登録ができるようになりました!
「福岡県SDGs登録制度」は、SDGsに積極的に取り組む県内企業や団体等を県が広く公表し、SDGsへの貢献を「見える化」する制度で、現在の登録事業者数は1,324となっています(令和7年3月末時点)。
第11期の登録受付期間を9月12日(金)まで受け付けています。登録がお済みでない皆様は、是非ご申請ください。