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ワンヘルスカードゲーム
福岡県では、県民の皆様にワンヘルスを実践してもらうために、自らの行動がどのような影響を社会に与えるか疑似的に体験し、ワンヘルスを学ぶことができるカードゲームを制作しました。
カードゲームを体験した方が「自らの行動が社会を変えていける」という実感を得られるゲームとなっています。
1 ワンヘルスカードゲームとは
(1)内容
ワンヘルスカードゲームは、架空の地域社会の日常を体験する、協力型のカードゲームです。参加者は互いに競争するのではなく、協力してより良い未来を目指します。
参加者はグループごとに、その架空の地域に住む住人のうち「山の近くに住む人」、「ネコを飼う人」、「獣医師」などの役割を担う「プレイヤー」としてゲームに参加し、それぞれのゴールを目指します。プレイヤーは全部で12種類あります。
プレイヤー達が住む架空の地域には、人の健康、動物の健康、環境の健全性という3つの「地域の状況メーター」があります。
プレイヤーが日常で起こる出来事等が描かれた「アクションカード」を選択することで、「地域の状況メーター」に影響を与えます。その影響は「リザルトカード」により示されます。
プレイヤーたちの選択が、架空の地域社会の未来を左右するゲームとなっています。
ゲーム終了後は、振り返りの時間を設け、ワンヘルスという考え方が日常生活とどのように関わっているのかを理解し、一人ひとりができることを考えるきっかけを提供します。
所要時間:約90分
参加人数:6人から48人(1セットあたり)
対象年齢:子どもから大人まで(小学5年生以上推奨)
ワンヘルスカードゲーム チラシ [PDFファイル/2.49MB]
(2)ゲームの流れ
ゲームは、福岡県公認のファシリテーターが進行します。
参加者は、グループごとに「プレイヤー」として地域で活動する様々な役割を担い、それぞれのゴールを目指します。ゲームは全4ターンで行われます。
- 各ターン、プレイヤーは手持ちの「アクションカード」から2枚まで選び、ファシリテーターに提出します。
- ファシリテーターは、提出されたアクションカードに応じて「リザルトカード」をプレイヤーに渡します。リザルトカードには、行動の結果(地域社会にもたらす影響)が書かれています。
- 行動の結果は、人、動物、環境の健全性を表す3つの「地域の状況メーター」に反映されます。
- 行動によっては「影響チップ」を獲得する場合があります。影響チップは各ターンの最後に集計し、メーターに反映されます。
- 2ターン目以降は、ターンの終了時にメーターの状況に応じてイベントが発生する場合があります。
- 4ターン終了後、ゲームの結果などを振り返り、ワンヘルスと日常生活の繋がりを再確認し、今後一人ひとりができることを考えます。
(3)制作の背景
福岡県では、県民の皆様のワンヘルス認知度向上、理念の理解促進、そして実践を促すため、様々な普及啓発活動に取り組んでいます。
特に、効果的であった取組は、動物とのふれあいやワークショップを通してワンヘルスを体感的に理解できる「ワンヘルスフェスタ」です。この実績を踏まえ、体験型コンテンツの有効性を活かし、自らの行動が社会に変化をもたらすことを疑似体験できるカードゲームを開発することとしました。
このゲームを通じて、プレイヤーはワンヘルスについて実践的な理解を深めることができます。
カードゲーム制作の裏側は、協力いただいた株式会社プロジェクトデザインのウェブサイトに全10回の連載記事として掲載されていますので、ぜひご覧ください。
〈株式会社プロジェクトデザイン〉ワンヘルスカードゲーム制作の裏側(外部リンク)
2 ワンヘルスカードゲームの実施方法
ワンヘルスカードゲームの実施を希望する団体は、「ワンヘルスマスター紹介事業」の手続きに基づき、ワンヘルス総合推進課へご依頼ください。
依頼の際は、講師紹介依頼書の「ご希望のテーマ」欄に、「ワンヘルスカードゲームの実施」とご記入ください。
なお、ワンヘルスカードゲームを実施できる公認ファシリテーターは、福岡県ワンヘルスマスターのうち、要件を満たす者に限られます。「福岡県ワンヘルスマスター一覧」の「カードゲーム実施」欄に丸印のある者が、ワンヘルスカードゲームを実施することができます。
3 Q&A
Q.カードゲームの所要時間は?
A.所要時間はカードゲームの体験60分と振り返り学習30分を合わせて、約90分です。
Q.参加可能人数は?
A.1つのキットで6人から48人が参加できます。
Q.対象年齢はありますか?
A.小学5年生以上を想定し、子どもから大人まで楽しみながら学べるカードゲームとなっています。
小学5年生未満の場合は、漢字や文章の内容を教えてくれる方と一緒に体験されることをおすすめします。
Q.ワンヘルスの事前知識は必要ですか?
A.いいえ、必要ありません。このゲームは、プレイしながらワンヘルスについて学べるように設計されています。ゲーム体験とゲームの振り返りを通して、自然と理解を深めていただけます。
Q.このゲームを体験することで、どのような効果が得られますかは?
A.ワンヘルスについて楽しく体験しながら学べるだけでなく、私たちの日常生活との繋がりを理解し、一人ひとりができることを考えるきっかけになります。
Q.準備が必要なものは?
A.ワンヘルスカードゲームの実施には、以下の機材・備品が必要です。
- プロジェクター、スクリーン: ゲームの説明や進行に使用します。
- ホワイトボード、ホワイトボードマーカー: 地域の状況メーターの表示に使用します。
- 机(グループ数分): 各グループがカードを並べたり、相談したりする際に使用します。
- カード交換テーブル: ファシリテーターがカードを配布する際に使用します。
- 椅子(参加人数分): 参加者が座るために使用します。
上記機材・備品の準備が難しい場合は、事前にご相談ください。代替案をご提案いたします。
Q.会場はどのくらいの広さが必要ですか?
A.会場は、参加人数とグループ数によって必要な広さが変わります。
各グループが机上にカードを広げるスペースと、グループ間を回遊できるスペース、そしてファシリテーターがカードを配布・回収するためのカード交換スペースが必要です。
各グループの机の配置は「島型形式」で行います。参加人数が多い場合や、会場の形状によっては、レイアウトを調整する必要があります。
Q.カードゲームのキットは販売していますか?
A.本カードゲームは、公認ファシリテーターのみが運営・進行できるものです。このため、キットの販売は行っていません。
Q. 公認ファシリテーターになるにはどうすればよいですか?
A.公認ファシリテーターは、ゲームの進行だけでなく、ワンヘルスの理念を深く理解し、他者に伝える役割を担います。そのため、「福岡県ワンヘルスマスター」の認定を受け、ファシリテーター養成講座を修了した方が公認ファシリテーターとして活動できます。