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【注意!筑紫保健所】百日咳の患者が増加しています
【注意!】筑紫保健所管内で百日咳の患者が増加しています
筑紫保健所管内(筑紫野市、春日市、大野城市、太宰府市、那珂川市)の、令和7年11週(3月10日から3月16日)の累積患者報告数が「34人」となりました。
同疾病が五類感染症(全数把握)へ指定されて以降、令和元年度の流行を除いて、顕著な増加がみられており、今後も年間を通じて、継続して患者が発生する可能性がありますのでお知らせします。
感染者の主な年代は小中学生が中心ですが、今後も発生が継続することにより乳幼児~未就学児や高齢者など幅広い年代への感染拡大が懸念されます。
かぜのような症状や咳が長引く場合は、百日咳やほかの呼吸器感染症である可能性も考え、早めに受診するようにしてください。
届出患者の診断方法が変化しています
届出がなされた患者の診断方法については、イムノクロマト法での抗原検査、百日咳菌LAMP、PCR法やウイルス・細菌核酸多項目同時検出(販売名:FilmArray呼吸器パネル)等の遺伝子検査(核酸増幅法)が保険適用・普及したこと等により病原体診断に基づく届出が7割を超えており、従来の抗体検査による届出から診断方法が大きく変化しています。
感染経路について
百日咳は感染している人のくしゃみや咳から出る飛沫を吸い込むことによる「飛沫感染」や、ドアノブや吊り革など共用部を手で触り、その手で口や鼻、目などを触れることによる「接触感染」によって感染します。
ワクチン接種と基本的な感染対策の徹底をお願いします!!
百日咳の予防には、ワクチン接種と基本的な感染対策が有効です。
百日咳の患者の多くは15歳未満の小児ですが、特に1歳未満の乳児(特に生後6か月未満)では無呼吸発作などをおこして重症化することもあります。
今後も百日咳の患者が継続して発生することも予想されますので、県民の皆様には、百日咳にかからない、うつさないためにも、以下の感染予防策に努めてください。
【ワクチン接種】
定期予防接種として、初回接種3回、追加接種1回の合計4回の接種が勧奨されています。
ワクチン接種により、百日せきの罹患リスクを80~85%程度減らすことが出来ると報告されています。
2024年4月以降、5種混合ワクチン(※)を用いた接種が可能です。
※ 百日せきワクチンを、ジフテリア・破傷風・不活化ポリオ・ヘモフィルスインフルエンザ菌b型 (Hib) の各ワクチンと混合したワクチン
5種混合ワクチンを使用する場合のスケジュール:
- 初回接種:生後2月に達した時から生後7月に至るまでの期間を標準的な接種期間として20日以上(標準的には20日から56日まで)の間隔をおいて3回
- 追加接種:初回接種終了後6月以上、標準的には6月から18月までの間隔をおいて1回
- 5種混合ワクチン(DPT-IPV-Hib)や4種混合ワクチン(DPT-IPV)を接種します。
- 生後2か月から4週間隔で3回接種すると予防効果が高くなります。
- 予防接種を受けると、百日咳にかかるリスクを80~85%程度減らせます。
【基本的な感染対策】
- 手洗い・うがいを心がけましょう。
- 咳がでるときにはマスクを着用するなど咳エチケットを守りましょう。
- 咳・くしゃみをするときには、ティッシュなどで口と鼻を押さえ、周りの人から顔をそむけましょう。
- 使用後のティッシュは、すぐにフタ付きのゴミ箱に捨てましょう。
- 症状がある場合は、マスクを正しく着用し感染防止に努めましょう。
- 症状がある時は、人混みを避けましょう。
- 百日咳は、季節性インフルエンザや新型コロナウイルス感染症と感染経路は同じです。
関連情報(外部リンク)
全数把握疾患の累積患者報告数(福岡県保健環境研究所ホームページ)
(上記ホームページにアクセスし、左側の項目から「筑紫」を選択すると表の下の方に「百日咳」の記載があります。)