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ホットな消費者ニュース あなたの地域の危ない商法・平成30年5月号
更新日:2018年4月25日更新
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(事例1)注文した覚えのない商品が送られてくる!? ・・北九州立市消費生活センター
相談事例
知らない業者から「先日ご注文いただいた商品の準備ができたので、本日発送します。」と電話があった。しかし、何も注文した覚えがなかったので「注文した覚えはない。送らないでください。」と言って電話を切ったが、もし、本当に送られてきたら、どうしたらよいだろうか。(80代女性)
アドバイス
- 注文していない商品を一方的に送りつけ、商品代金を払わせようとする手口を「ネガティブ・オプション(送りつけ商法)」といいます。今回の相談のように知らない業者から、注文した覚えのない商品を送るという電話がかかってきたら、きっぱりと断りましょう!それでも商品が届いた場合は、宅配業者に「受け取りません」と伝え、商品を受け取らないでください。また、その際に送り主や連絡先をメモしておきましょう。もしも、受け取ってしまった場合は、届いた日から14日間、商品を開封せずに保管しておけば、その後は自由に処分できます。商品を手元に置いておきたくない場合は、着払いで送り元業者に返送することができます。
- 電話で断っても、「間違いなく注文を受けているから商品は送る。必ず、代金を支払うように」などと強引に勧誘され、断りきれなかった場合は、契約書面を受け取った日から8日間はクーリング・オフができます。
(事例2)引っ越しサービスに関するトラブル、なかでもインターネットで契約した業者とのトラブル相談が目立ちました。 ・・・宗像市消費生活センター
相談事例
娘が、一週間後にアパートを引っ越す事になった。運んでもらいたい荷物は冷蔵庫とベッドだけだったので、私がインターネットで見つけた業者に電話してお願いした。数日後、明細書兼契約書が業者から届いたが、思ったより高かった。また、この2日間のやり取りで業者にも不信感を抱いたので、キャンセルすると伝えたら、激昂されキャンセル料を請求すると言われた。(60歳代 女性)
処理結果
センターで契約書を確認したところ、キャンセル料の記載がなかった。また、この業者は運送業の許可を受けていなかったので、その事を言って交渉したところ、業者から「相談者には事前に、下請け業者にスタッフやトラックの手配をするので、契約後のキャンセルは出来ないと伝えていた。引越し日も迫っているので、幾らかでも払って欲しい」と言って譲らなかった。相談者も穏便に収めたいと希望したので、3,000円払う事で和解した。
アドバイス ~引越し業者とのトラブルを避けるポイント~
- 運送業者を決めるときは、国土交通省の許可を受けた運送業者を選び、数社から見積もりを取るようにしましょう。その際、電話やインターネットによる見積もりは出来るだけ避け、直接運送業者に下見に来てもらって、打ち合わせるようにしましょう。
- 契約後にキャンセルする場合の解約料を確認しておきましょう。2018年6月より国土交通省の「標準引越運送約款」が改正され、解約料が発生する期日が「前日」から「2日前」になり、解約料率も高くなりました。
- 引越しが終わったら、なるべく早く荷物のチェックをしましょう。破損や紛失が分かったら、すぐに業者に申し出ましょう。「標準引越運送約款」では、荷物の引き渡し後3ヶ月以内に届出がない場合は、業者の責任が消滅します。