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ホットな消費者ニュース あなたの地域の危ない商法・平成28年8月号
点検商法にご注意!・・・糸島市消費生活センター
相談事例
訪問してきた業者に「床下の無料点検を受けないか」と言われたので見てもらった。「シロアリはいないが、ゴキブリなどの虫がいる。放っておくと将来シロアリが出るかもしれない。今のうちに『シロアリ予防消毒』をすればその心配もなくなる」と言われた。「もう少し考えたいので帰ってほしい」と言ったが「キャンペーン価格は今日まで。今決めてくれたら更に値引きする」と言ってなかなか帰ってくれなかったので契約した。
その後、冷静になって考えると、費用も高いし、本当に必要な工事とは思えないので、解約したい。(70歳代女性)
処理結果
クーリング・オフ期間内の相談だったので、特定記録郵便でクーリング・オフの通知を出すように助言した。
アドバイス
「無料で点検します」と言って訪問し、点検後「このままにしておくと家が大変なことになる!」などと不安をあおって「シロアリ駆除」や「床下乾燥剤・床下換気扇」などの高額な契約を結ばせる「点検商法」の相談が増えています。
無料点検は、あくまで点検後のセールスが目的です。必要なければ、安易に点検を依頼しないようにしましょう。
「今なら特別に値引きする」と言われても、その場で契約はせず、身近な人に相談したり、別の業者から見積もりを取るなど、十分に比較検討してから判断しましょう。
断っても帰ってくれない場合は、近くの人に助けを求めたり、警察署に通報しましょう。
訪問販売でクーリング・オフ(無条件解約)ができるのは、契約書面を受け取ってから8日間です。工事完了後でも、取消ができる場合があります。困ったときは、消費生活センターまでご相談ください。
「荷受代行」・「荷物転送」アルバイトに注意!・・・福岡県消費生活センター
相談事例
SNSで「荷物代行受付」のアルバイトを紹介され、自宅に届いた荷物を指定された場所に送るだけで、1回数千円の報酬が支払われる簡単な仕事だったので引き受けることにした。アルバイトをはじめるには、「運転免許証や健康保険証などの身分証明書が必要」と言われ、身分証明書の画像データおよび電話番号、報酬の振込先の銀行等口座などの個人情報を送付した。
荷物が届いたので中身を確認するとスマホだった。もしかしてと思い電話会社に契約者名義を問い合わせたら自分名義になっていた。対処法を教えて欲しい。
処理結果
センターから電話会社に問合せると、契約はウェブ申し込みで所定の条件が整っているが、料金請求先のクレジットカードは他人名義のもので、相談者に請求がいくことはないとの返答を得た。事情を話し、解約できないか申し出たところ、契約は有効であるが、今後は請求しない形をとると確約された。
アドバイス
- アルバイトで必要と言われ、運転免許証や健康保険証などのコピーを安易に送った結果、不正に携帯電話の契約に使用されていました。その携帯電話が犯罪に使用される可能性もあります。
- 数千円の報酬を得ようと思ってはじめたアルバイトが、自己名義の契約を解約するために数万円を支払わなければならないという状況になることも考えられます。
- 「荷受代行」・「荷物転送」に限らず、SNSでアルバイトや人材育成セミナーの紹介をされた場合は、ネットでの評判等だけで判断せず、周囲の人に相談するなど、慎重に検討しましょう。また、運転免許証や健康保険証、銀行等口座などの個人情報を安易に伝えないようにしましょう。