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県の人口と県内4地域の特徴
令和2年国勢調査による 10 月1日現在の本県の人口は、5,135,214 人で、平成 27 年から令和2年の5年間に 33,658 人(増加率 0.66%)増加しました。
福岡市、北九州市の2つの政令市を有する本県は、人口集積が高く、全国の人口(1億 2,615 万人:総務省統計局「令和2年国勢調査」)の 4.1%を占め、全国第9位の人口規模となっています。
また、本県には、北九州市、福岡市の2つの政令指定都市を含め、29 市、29 町、2村があります(令和4年4月1日現在)。これらの 60 市町村は、地理的、歴史的、経済的、社会的特性などから、大きく、北九州、福岡、筑後及び筑豊の4地域に分けられます。 (出典:令和6年度 県政概要)
最新の統計情報は「 福岡県オープンデータサイト 」をご参照ください。
各市町村の詳細については、 各市町村のホームページ をご参照ください。
北九州地域
この地域は、 九州で最も高い工業集積、 技術集積を有しています。鉄鋼、 化学などの基礎素材型産業に加えて、自動車、先端半導体、ロボットなどの加工組立型産業の集積が進み、 蓄積された「ものづくり技術」を活かして地域の活性化が図られています。
また、深刻な公害問題を克服した経験や技術を活かし、我が国最先端の環境産業の集積や循環型の都市づくりが進んでいます。地域産業の知的基盤となっている北九州学術研究都市には、先端科学の教育や研究開発を行う大学や研究機関が集積しています。
平成 17 年には大水深バースを備えたひびきコンテナターミナルが整備され、18 年には 24 時間運航可能な北九州空港が完成するなど、アジアの物流拠点として基盤整備が進んでいます。
福岡地域
この地域は、 九州の管理中枢機能や第3次産業の集積が進み、西日本のリーディングゾーンとして発展してきました。
大都市の活力を持ちながら、良好な自然・居住環境をもった住みやすく、魅力ある、質の高い生活空間を創造し、アジアにおける人・モノ・情報の交流拠点を目指すふくおかアジア交流大都市圏構想を推進しています。また、九州大学伊都キャンパスを核とした学術研究都市づくりを推進するとともに、水素による「グリーン成長」を図る「福岡県水素グリーン成長戦略」や有機光エレクトロニクスの実用化など先端成長産業の育成・集積に取り組んでいます。
平成 17 年には九州国立博物館が開館し、多くの人々が訪れるアジアの文化交流拠点となっています。23 年には九州新幹線が全線開通したほか、28 年には福岡空港の滑走路増設事業に着手されました。また、大水深、コンテナ時代に対応した博多港の整備など国際交通基盤の整備も進んでいます。
世界遺産登録に向けて取り組んできた「『神宿る島』宗像・沖ノ島と関連遺産群」は、29 年7月にユネスコ世界文化遺産に登録されました。
筑後地域
この地域は、 豊かな自然と農林水産業や地場産業、 商工業などの多様な産業、 文化、 さらに個性ある都市群など、 魅力に満ちた地域です。しかし、 就業機会の不足などによる長期の人口流出、 高齢化の進展など厳しい状況にあります。 このため、 都市機能の充実や農業をはじめとする多様な産業の展開など地域特性を活かした活性化が求められています。
大牟田地域では、 平成9年の三池炭鉱閉山に伴い、 石炭産業に代わる新しい産業として、環境・リサイクル産業の集積に取り組み、大牟田エコタウンでは、RDF 発電や廃家電から希少金属を取り出すレアメタルリサイクルなど環境産業の展開を図っています。
この地域には、久留米駅、筑後船小屋駅、新大牟田駅の3つの九州新幹線駅があり、これを定住人口や交流人口の拡大につなげていく必要があります。25 年4月には筑後船小屋駅がある筑後広域公園内に九州芸文館が開館し、芸術文化関連団体やまちづくり団体等と連携を図りながら、芸術文化・体験・交流など様々な事業を展開し、公園や地域の魅力を発信しています。
有明海沿岸道路や三池港などの交通・物流基盤や、筑後広域公園、流域下水道などの生活基盤の整備を進め、地域の振興と良質な居住環境の整備に努めています。
筑豊地域
この地域は、石炭産業の衰退による経済的、社会的疲弊を解消するため、産業基盤や生活環境の整備が進められ、地域は大きく転換しようとしています。
自動車産業の立地が進み、最先端の電磁波測定施設を有する ADOX 福岡や自動車産業を支える人材育成も活発に行われるなど、産業構造は大きく変わりつつあります。
理工系大学を中心にベンチャー企業や研究機関の集積を図り、新たな産業創出の拠点づくりを目指す飯塚トライバレー構想も進められています。
地域が一丸となって、筑豊農業の活性化に取り組み、おいしい米作りや特産のトルコギキョウ、野菜や果樹の生産が進められています。
地域活性化インターチェンジやスマートインターチェンジ、国道 200 号、201 号バイパスの整備により福岡、北九州両都市圏との交通ネットワークも飛躍的に向上し、筑豊緑地や下水道など生活環境の整備も進んでいます。これらを活用し、定住人口や交流人口のさらなる拡大を進めていく必要があります。
(出典:令和6年度 県政概要)