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筑後地域畜産研修会を開催(南筑後普及指導センター現地情報No.50)
更新日:2025年3月13日更新
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濡れない霧で暑熱対策
2月20日、南筑後普及指導センターにおいて、営農推進協議会主催の畜産研修会を開催しました。本研修会は、近年の厳しい暑熱環境下に対処することを目的に、畜体・飼料・敷料を濡らさない最新のミスト冷房システムについて紹介し、農業者、関係機関含めて19名の参加となりました。
今回は、畜産用ノズルメーカーである(株)いけうちアグロ事業部に、冷房・加湿・薬液散布システム「Cool Pescon」の概要や導入のメリット、費用対効果、ICTとの連携について講演いただきました。
暑熱の影響で牛はエサを食べる量が減ると乳量は低下し、発情は弱くなり受胎率も低下、そして体力が低下することで病気が増えたりします。従来の細霧システムでは牛床が濡れることで細菌が繁殖して乳房炎になったり、エサが濡れてカビが発生することもありました。
このシステムでは、霧の大きさがとても微細なため牛床が濡れずに牛舎の温度が5℃低下すること、消毒剤も散布することができるため病気の発生を予防できること、牛舎の温度や湿度を「見える化」できるなど、様々な効果について説明していただきました。
システムの導入に向けた質疑も熱心に交わされ、参加した若手畜産農家から、今後の暑熱対策はこれまでと異なる抜本的な対策が必要だという意見が多くありました。
今後も普及指導センターは、関係機関と連携して暑熱対策に向けた提案や支援を継続していきます。

