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No.33ぶどうの着色対策の推進にむけて
更新日:2025年3月14日更新
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ぶどう部会総会において「剥皮処理」の結果を報告
近年の高温化は、ぶどう栽培にも大きな影響を及ぼしており、特に黒色系のぶどうにおいて、着色の遅れや赤熟れによる果実の等級の低下が課題となっています。管内では、比較的着色しやすいとされている「ベリーA」でも、着色が不十分な果実が増加しています。
普及指導センターでは、巨峰の果実の着色向上に効果がある「環状剥皮」(樹の幹に幅1cmの切れ目を入れ、樹皮をはぎ取ること)の推進に向け、展示ほを設置しました。樹体を傷つけるため、生産者の作業負担だけでなく、心理的な不安もあり、一部での取り組みにとどまっています。そこで、通常の「剥皮処理」に加え、鎌で幹に切れ目を入れる「切れ目処理」の効果を調査しました。調査の結果、ベリーAでも剥皮処理は、果皮色の向上に効果があること、「切れ目処理」も一定の効果が得られることを確認しました。
その結果について、2月に開催されたJA筑前あさくらぶどう部会反省会・総会で紹介しました。写真入りの資料から、処理を行うことで明らかに果皮色が向上することが伝わり、参加者からは、今後取り組みたいとの声が寄せられました。普及指導センターは、今後とも産地とともに暑さに負けないぶどう作りを支援していきます。

