2024 SUMMER
福岡の離島で夏の癒やしを体感
県内には、海と人が紡いだ
美しい日常に触れることができる
8つの離島があります。
穏やかな風に吹かれ、
波の音を感じながら
夏のひと時を過ごしてみませんか。
福岡8島の紹介動画をYouTubeにて公開中
大島 Oshima
はるかな歴史を思う島
宗像市の沖合に浮かぶ大島は、周囲が約17キロメートルある福岡県の離島で最も大きな島。島北部の小高い丘にある風車展望所では、爽やかな海風を感じながら、海を望む最高のロケーションを楽しめます。海岸に降りれば渡船ターミナルのすぐそばに集落が並び、自然と調和した町の風情にホッとします。そんなのどかで心地よい島は、平成29年に世界文化遺産に登録され、一躍有名に。宗像三女神の次女・湍津姫神(たぎつひめのかみ)を祀る宗像大社中津宮、また沖合に浮かぶ“神宿る島”沖ノ島を望む沖津宮遙拝所(おきつみやようはいしょ)は世界文化遺産の構成資産であり、美しい海を背景に島のはるかな歴史を伝えるおすすめの散策スポットでもあります。フェリーに車を乗せて行ける(要予約)ので、マイカーで島全体をぐるりと巡ることも可能。電動アシストのレンタサイクルもあり、観光や自然を生かしたレジャースポットも充実の大島をぜひ訪れてみませんか。
島北部に位置する宗像大社沖津宮遙拝所。年に2回開催の春季大祭・秋季大祭で沖津宮を参拝する扉が開く
大島の北端で光を灯す大島灯台
宗像大社中津宮(なかつみや)は渡船ターミナルからすぐの場所にあり、山の中腹から宗像大社辺津宮(へつみや)を望むように社殿がある
参道の石段から見える海は鮮やかだ
大島
- 住所:宗像市
- 面積:7.17平方キロメートル
- 周囲:16.5キロメートル
- 人口:540人(令和2年国勢調査)
- 交通:神湊港から大島港(船約25分)
- 島内の宿泊施設:旅館3軒・民宿9軒
- 問い合わせ:宗像市元気な島づくり課(大島行政センター)
- 電話:0940-72-2211
かんす海水浴場から夢の小夜島(ゆめのさよしま)を眺める。
澄んだ海の中に立つ朱色の鳥居と島を覆う松が、美しいコントラストを見せる地島 Jinoshima
椿油が名産品
自然と歴史が詰まった島
宗像市の沖合にある地島には約6000本のヤブツバキが自生し、2月頃になると椿の花が咲き誇ります。昔から交通の要衝とされ、黒田長政(くろだ ながまさ)が築いた殿様波止(とのさまはと)や井戸などの史跡も。自然と歴史、島の文化をゆるりと楽しみませんか。
約400年前、黒田長政が命じて造った「殿様波止」
厳島神社(いつくしまじんじゃ)は宗像三女神を祀る
「おいしい地島椿油」
地島
- 住所:宗像市
- 面積:1.57平方キロメートル
- 周囲:9.3キロメートル
- 人口:122人(令和2年国勢調査)
- 交通:神湊港から泊港(船約15分)
- 問い合わせ:宗像市元気な島づくり課(大島行政センター)
- 電話:0940-72-2211
相島 Ainoshima
古代の足跡が
そのまま残る島
年に2度、“光の道”として宮地嶽(みやじだけ)神社の参道から真っすぐに夕日が沈む先にある相島。この島は、火口の跡も残る火山だったため、流れ出た溶岩でできた玄武岩の岩肌があちらこちらに。島のシンボル鼻栗瀬(はなぐりせ)(通称「めがね岩」)も全体が玄武岩でできており、中央部は荒波で侵食され空洞となっています。また、東海岸にある相島積石塚群(あいのしまつみいしづかぐん)には、古代の権力者を祀ったとされる古墳が250基以上も確認され、諸説が飛び交う古代史の中で宗像・福津の歴史資産との関係性も注視されています。貴重な真珠養殖が行われるなど、いろいろな魅力がある島の姿に注目です。
新宮町立相島診療所に
地域おこし協力隊 看護師募集中!
島で唯一の診療所を拠点とした地域おこし協力隊として看護師(2人)を募集中です。看護師免許を持ち、島に移住できることなどが条件。
- 問い合わせ:新宮町健康福祉課
- 電話:092-962-5151
若宮神社は安産の神様でご神木「ユズカヅラ」が見どころ。島の人はこの木の葉を安産のお守りにする風習があった
4〜6世紀後半にかけて作られたとされる相島積石塚群。円墳や方墳など、さまざまな形も確認された国の指定史跡
島の西端に佇む「龍王石」。島の人が豊漁を願う水の神「八大龍王」のご神体といわれる
相島
- 住所:新宮町
- 面積:1.22平方キロメートル
- 周囲:6.14キロメートル
- 人口:215人(令和2年国勢調査)
- 交通:新宮漁港から相島漁港(船約17分)
- 島内の宿泊施設:旅館1軒・民宿1軒
- 問い合わせ:新宮町産業振興課
- 電話:092-962-0238
島の東端の海上にユニークな姿を見せる鼻栗瀬は県の指定文化財
姫島 Himeshima
雄大な景観が望める島
冬季はカキ小屋でにぎわう岐志漁港から市営渡船で約16分。港には漁師たちの作業小屋がずらりと並ぶ一本道と漁道具の数々。ヒラメやイサキ、タイなど豊かな魚種に加え、サザエや海藻類など、漁業をなりわいとする島の日常を感じることができます。島を訪れる釣り人も多く、「坊主の首」と呼ばれる奇岩がある島の北側には通好みの釣りスポットも。島で最高峰の鎮山(ちんやま)(標高186.7メートル)からは、東は糸島半島の「芥屋の大門」、西は「虹の松原」や唐津まで素晴らしい眺望が広がっています。
姫島小学校と志摩中学校 姫島分校は、木造のコテージのようなデザインにほっこりする
「坊主の首」は姫島の北端にある奇妙な岩
明治維新を支えながら姫島に流刑された野村望東尼(のむらぼうとうに)。当時の牢獄は「野村望東尼 御堂」として残されている
鳥居の先には安産の神様・姫島神社
姫島
- 住所:糸島市
- 面積:0.75平方キロメートル
- 周囲:3.8キロメートル
- 人口:134人(令和2年国勢調査)
- 交通:岐志漁港から姫島漁港(船約16分)
- 問い合わせ:糸島市コミュニティ推進課
- 電話:092-332-2062
馬島 Umashima
JR小倉駅から30分で
ゆらり島時間
馬島は、福岡県の有人島の中で一番小さな島。引き潮の時には島を一周でき、2〜3時間で回ることができます。自動販売機が一つしかなく、島で流れる時間は、都心の暮らしでは味わうことのない非日常の空間。標高20メートルほどの馬の形をした島で、北と南の海岸を一度に眺める小径(こみち)など、素朴な風景に癒やされます。
昼は輝く海、夜は対岸の工場地帯の夜景が広がる、海も景色もきれいな砂浜
港の反対側にある、朝日が見える海岸。岩の形状がユニークで「岩の美術館」とも呼ばれる
大山祇󠄀神社(おおやまづみじんじゃ)は馬島の歴史を見守る唯一の神社
馬島
- 住所:北九州市小倉北区
- 面積:0.26平方キロメートル
- 周囲:5.4キロメートル
- 人口:28人(令和2年国勢調査)
- 交通:JR小倉駅北口→徒歩約8分・浅野乗り場から馬島港(船約25分)
- 問い合わせ:北九州市地域振興課
- 電話:093-582-2111
藍島 Ainoshima
美しい海に癒やされる島
響灘に浮かぶ細長い形の藍島。関門海峡の潮流の影響を受け、アワビやウニ、サワラなどの豊かな海の資源に恵まれています。江戸時代、高台には密貿易を取り締まる遠見番所が置かれ、海だけでなく歴史に触れる散策や、集落それぞれに祀られている神社を巡る散策なども楽しみの一つです。
海岸線には手付かずの自然があふれている
千畳敷は島の北端にある風光明媚なスポット
港に近い「わいわいビーチ」は毎年、海水浴客でにぎわう
藍島
- 住所:北九州市小倉北区
- 面積:0.68平方キロメートル
- 周囲:13.2キロメートル
- 人口:188人(令和2年国勢調査)
- 交通:JR小倉駅北口→徒歩約8分・浅野乗り場から藍島港(船約40分)
- 島内の宿泊施設:民宿2軒
- 問い合わせ:北九州市地域振興課
- 電話:093-582-2111
玄界島 Genkaijima
島をぐるり
周遊で魅力発見
玄海国定公園に指定される豊かな自然に囲まれ、「天然生わかめ」をはじめとするおいしい海産物が島の名物。福岡西方沖地震から復興を果たした町並みは、移住先としても注目されるまでに。島をぐるりと周遊すれば、美しい風景と合わせて自然と共生する人のチカラを感じることができます。
島の北西に顔を出す、柱を積み上げたような柱状節理の岩肌が特徴の柱島
福岡西方沖地震からの復興を果たした復興記念公園
玄界島
- 住所:福岡市西区
- 面積:1.16平方キロメートル
- 周囲:4.4キロメートル
- 人口:353人(令和2年国勢調査)
- 交通:博多埠頭から玄界島漁港(船約35分)
- 問い合わせ:福岡市企画調整部
- 電話:092-711-4863
小呂島 Oronoshima
県内随一の透明度
海が育む島
港にずらりと並ぶ漁船。透明度がバツグンで海の幸も豊かなこの海は、島の誇りです。山の斜面に沿うように広がる段々畑や町並みが島の暮らしぶりを伝える素朴な風景。船は、週4日(火・木・土・日)のみ往復一便で、この離島感も旅情をそそります。
嶽宮神社(たけのみやじんじゃ)は手付かずの森に続く長い階段の先に社殿がある
七社神社はソテツやビロウに囲まれている
灯台へ続く長い防波堤でものんびり過ごせそう
小呂島
- 住所:福岡市西区
- 面積:0.43平方キロメートル
- 周囲:3.4キロメートル
- 人口:158人(令和2年国勢調査)
- 交通:姪浜旅客待合所から小呂島漁港(船約65分)
- 問い合わせ:福岡市企画調整部
- 電話:092-711-4863