2024 WINTER
おいしいものが集まる場所
糸島
連続テレビ小説「おむすび」の舞台として今注目の糸島市は、都市の利便性を有しながらも豊かな自然にあふれ、海の幸、山の幸に恵まれています。今回は、そんな糸島の「食」についてご紹介します。
北には玄界灘、南には脊振(せふり)山系の山々が連なり、山々から流れる清らかな水は大地を潤し、糸島平野と呼ばれる田園地帯をつくりあげています。そんな豊かな自然に、そこに暮らす人々の技術や情熱が加わることで、全国に誇る糸島の「食」が生み出されています。“自然×人”で導かれるこのおいしい方程式、実は太古の昔から存在していました。縄文時代の貝塚からはハマグリやサザエ、タイなどの痕跡が見られ、伊都国の王墓である遺跡からは暦を中心に米作りをしていたことがうかがえます。そう、古代の糸島人たちはすでに肥沃(ひよく)な土地や海を活用して豊かな食文化を築いていたのです。今に続く糸島の「食」、唯一無二の「糸島ブランド」を味わってみませんか。
直売所紹介
糸島のおいしい食材を手に入れるなら直売所へ。品揃え豊富な開店直後を狙いましょう。
JA糸島産直市場 伊都菜彩(いとさいさい)
平日でも3000人、週末なら5000人が訪れるJAの直売所。出荷者約1500人の情熱がこもった商品は、野菜から鮮魚、肉、加工品など、バラエティ豊か。「トマトなら◯◯さん」「ネギなら◯◯さん」と、固定ファンを持つ生産者さんも少なくありません。
- 所在地:糸島市波多江567(西九州自動車道今宿ICから車で約15分)
- 電話:092-324-3131
- 営業時間:9:00〜18:00
- 休業日:年始
JF糸島 志摩の四季(しまのしき)
糸島漁業協同組合の直売所だけに魚介類が人気。各漁港から水揚げされたものが直送されるため、幅広い品揃えとともに鮮度の良さが自慢です。調理に必要な下処理を無料でしてくれるサービスもうれしいポイント。
- 所在地:糸島市志摩津和崎33-1(西九州自動車道前原ICから車で約15分)
- 電話:092-327-4033
- 営業時間:8:30〜17:00
- 休業日:盆、年始
福ふくの里
春は一面の菜の花畑に囲まれる直売所。地元の農家が持ち込む農産物とともに、歩いて10分ほどの場所にある福吉(ふくよし)漁港から水揚げされたばかりの魚介類が並びます。直売所の食材で作る海鮮丼や定食が味わえる併設のレストランも大人気。
- 所在地:糸島市二丈福井6333(西九州自動車道前原ICから車で約15分)
- 電話:092-326-6886
- 営業時間:9:00〜17:00(レストランは11:00〜14:30ごろ、なくなり次第終了)
- 休業日:盆、年始(レストランは火・水曜定休)
農産物
博多蕾菜(つぼみな)
1〜3月に出回る春告げ野菜。福岡県だけで生産される、中国原産の大型からし菜の一種です。爽やかな香りとピリッとした辛さ、コリッとした食感が特長で、和洋中、どんな料理にもピッタリ。
ブロッコリー
ビタミンCなどの栄養価が高いブロッコリー。糸島は、県内1位の生産量(令和4年産)を誇っています。各農家が鮮度保持のため冷蔵庫を設置するといった工夫も。
あまおう
大玉で艶があり、甘みと酸味のバランスが良い、福岡県が誇るブランドいちご。手間と愛情をたっぷり注ぐ糸島の生産者が手掛ける「あまおう」は品質が良く、全国的にも高い人気を誇っています。
はるか
糸島の二丈地区で、日向夏(ひゅうがなつ)と甘夏柑(あまなつかん)の自然交配によって生まれたことから「奇跡のミカン」とも。鮮やかな黄色の果皮で、香りは爽やか。食べれば驚くほどの甘さです。
畜産物
糸島牛
県の品評会で何度も上位入賞を果たす銘柄牛。地元の稲わらを豊富に与えられ、愛情を受けて育った糸島牛は、きめ細かで柔らかな肉質が高く評価されています。
水産物
天然マダイ
玄界灘の糸島沖合では、吾智(ごち)網漁という伝統漁法によるマダイ漁が盛んで、全国有数の水揚量を誇ります。玄界灘の荒波で育ったマダイは、身の締まりが良く上品な味わいが特長。
特鮮本鰆(ほんざわら)
柔らかな身と上品な甘みを持つ高級魚。脂がのる11〜4月に獲れる2.5kg以上の大物で、高鮮度処理を施した鰆だけが「特鮮本鰆」を名乗ることができます。毎年「糸島さわらフェア」が開催され、注目を集めています。
糸島カキ
寒い時期になると各漁港にカキ小屋が立ち並ぶ光景は糸島の冬の風物詩。対馬暖流と脊振山系の恩恵を受け豊潤な海で育ったカキは、うま味が濃く、食感はぷりぷり。厳しい検査基準を設けているので安心して味わえます。