竹林整備にもつながる
福岡発純国産のメンマ竹に新たな価値を
福岡県は、タケノコの生産量が全国1位と竹林との関わりが深い県。タケノコが生産される手入れが行き届いた竹林もある一方で、放置され荒れていく竹林も存在します。こうした管理されていない竹林は周囲の森林に広がり、在来植物の成長を妨げてしまうことがあります。このため、竹林を資源として活用し、竹に新たな価値を生み出そうと全国に先駆けて糸島市で動き出したのが純国産メンマ作りです。
純国産メンマ作りへの挑戦
純国産メンマプロジェクト名誉代表の日高榮治(ひたか えいじ)さんは、メンマの材料にタケノコとしては食べられる時期を過ぎた高さ約3メートル未満の若い竹を使用。仲間と試行錯誤の末、竹を皮剥ぎ・カット・ゆでの工程後に塩漬けし、長期保存を可能にしつつ、柔らかく仕上げる手法によりメンマの商品化に成功。一般的な乳酸発酵により作ったメンマとは異なり、独特の歯ごたえとタケノコ本来のうまみが感じられるのが特長です。
塩抜きし、地元・糸島産のしょうゆで味付けしたメンマは、直売所などで好評です。また、塩漬け状態のメンマは、福岡市内の人気ラーメン店が独自に味付けして使用するなど地元でも話題の商品になっています。他にも、おつまみにぴったりな竹ジャーキーや、ほうじ茶のような香ばしい香りで飲みやすい竹茶も商品化され、地域資源を活用した特産品として大きな注目を集めています。
「竹をおいしく食べてもらうことが、竹林整備につながります」と日高さん。皆さんもぜひ、さまざまなおいしい「竹」商品を試してみませんか。

竹ジャーキーは、まさにビーフジャーキーのような食感。かむほどに深い味わいが広がりお酒のつまみにもぴったり

新商品として発売された竹茶。糸島に自生するシナモンの葉を使ったシナモンミックスなど、地域と連携した開発も魅力


純国産メンマは1カ月から3年程度塩漬けし、柔らかくして商品化