今から70年前、筑後川流域に甚大な被害をもたらした「昭和28年筑後川大水害」をご存じですか?
熊本・大分・福岡・佐賀の4県を流れる筑後川は日本三大暴れ川として知られ、昭和28年6月に降った大雨では26カ所の堤防が決壊し、147人の尊い命が失われました。
人々の記憶が薄れゆく中、20年前から水害の記憶を次世代へ語り継ぐ活動を続けているのは筑後川まるごと博物館運営委員会の鍋田康成さんと植村誠夫さん。17歳の時に被災した植村さんは「大量の濁流が六ツ門町一帯に流れ込み、脇まで浸かった恐怖が忘れられない」と語ります。
活動は出張講演や新たな証言の収集、白黒写真のカラー化など多岐にわたり、長年の地道な努力と工夫が評価されて、令和4年3月「第24回日本水大賞」で国土交通大臣賞を受賞しました。
「活動を継続することで人々の記憶がつながり物語になります。これからも一人でも多くの人に語り継ぎたい」と鍋田さん。筑後川防災施設「くるめウス」では当時の貴重な写真を常設展示し、防災活動に役立てています。
リンク18年継続する災害伝承活動「昭和28年筑後川大水害を伝える会、写真展と証言発表会」
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