古き宿場町、
踊れば新し。
300年前の
にぎわいが、
通りによみがえる。
澄み渡る秋晴れの下、江戸の面影を色濃く残す石畳の通りに、老いも若きも浴衣姿で集い、三味線と太鼓の音に合わせて踊り出す。ここは、かつて長崎街道随一の宿場町として栄えた木屋瀬(こやのせ)。本陣※1や商家が軒を連ね、交通・商業の一大中心地としてにぎわいました。「筑前木屋瀬宿場踊り」は今から300年ほど前、宿場町の町人たちが、お伊勢参りで覚えた伊勢音頭に、大名行列の供奴(ともやっこ)※2のしぐさや掛け声を取り入れ、町民の間で広まったのが始まりといわれています。男性は三度笠に腰にはブラリ提灯、女性は妻折笠(つまおりがさ)の道中姿※3で踊る姿を見ていると、まるで江戸時代にタイムスリップしたかのよう。秋の一日、風情ある宿場町は、にぎやかな祭りの舞台へと姿を変えます。
※1 街道の宿場町で、大名や公家、幕府の役人などの貴人が宿泊・休憩した、幕府公認の格式ある宿泊施設
※2 主人のお供をして歩く奉公人のこと
※3 江戸時代の旅装束のこと
三味線と太鼓の音に誘われて、
老いも若きも踊り出す
ここは、かつての宿場町。そぞろ歩けば、江戸の面影があちこちに。今日はそんな通りが、踊りのステージ。踊り手も観客も、笑顔があふれる。
筑前木屋瀬宿場まつり
11月1日(日)
この日は宿場町の旧街道が終日全面通行止めとなり、普段は非公開の旧家が数多く開放されて、各家に伝わる貴重なお宝を見ることができます。第一会場の須賀神社境内では、筑前各地や北九州各地から招かれた十数団体の踊り手たちが、地元に伝わる珍しい盆踊りを次々と披露。第二会場の木屋瀬座では、豊前三毛門(みけかど)神楽、英彦山津野神楽、小倉南の合馬(おうま)神楽が上演され、見どころ満載の一日となります。
まだある秋の祭前線
interview
祭りを未来へつなげるために
かつて宿場町として栄えた筑前木屋瀬。今も残る町並みには、温かな共同体の絆が息づいています。幼い頃から地域との関わりを「当たり前の日常」として育った町の人々。脈々と続くその絆に若手の熱量が加わった今、伝統を次代へつなごうとする皆さんの思いに迫ります。
「筑前木屋瀬宿場踊り保存会」 の皆さん

