イワシやサバなどの青魚としょうゆ・砂糖などの調味料やぬかみそ※を一緒に煮込んだ料理「ぬか炊き」。ルーツをたどると江戸時代初期、小倉城を築城した細川忠興公がぬかみその味に満足していた様子がうかがえる書状が残っており、この頃から「ぬか炊き」が郷土料理として広まっていったと考えられています。
最近では鶏肉やスペアリブなど青魚以外の食材をはじめ、博多名物の明太子とコラボするなど、アレンジの広がりとともに新たなファンを獲得しています。北九州ぬか炊き文化振興協会会長の藤田浩三さんは、「ぬか炊きは栄養満点の発酵食品です。購入された人が、“おいしかった”と言ってくれることが何よりうれしい」と語ります。
今年3月には、地域で受け継がれている食文化を100年続く食文化として文化庁が認定する“100年フード”に「北九州の糠(ぬか)の食文化」が選ばれ、その中でも特に高い評価の「有識者特別賞」も受賞しました。「これからは北九州だけではなく、全国にぬか炊きのおいしさを発信し、次の世代につなげていきたい」と夢が広がります。
※ぬかみそ…ぬかに塩・水を加え、まぜ合わせて発酵させたもの。「ぬか床(どこ)」ともいう
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