写真左/関 美織(せき みおり)
1999年生まれ。福岡女子大学 国際文理学部 国際教養学科3年。国際関係コースで勉学中。趣味は野球観戦
写真右/田口 竣也(たぐち しゅんや)
1999年生まれ。福岡県立大学 人間社会学部 公共社会学科3年。現在硬式野球部主将。趣味は釣り
田口さん:授業の一環で高齢化が進む過疎地域の方にインタビューを行ったことがあり、もっと勉強していきたいと思っています。これからの少子高齢化、人口減少社会への対応について、知事はどうお考えですか。
知事:福岡県は前の年より人口が増加した7都県の一つですが、これからの人口減少に備える「地方創生」が喫緊の課題です。
誰もが住み慣れたところで「働く」「暮らす」「育てる」、この三つができる地域社会をつくっていくことが重要だと考えています。そして、弱い立場にある方々、困難な問題を抱えている方々に寄り添う「温かみのある行政」を推進し、また、皆さんの健康寿命も延ばしていく。そうして、皆さんが生涯にわたって安心して暮らせる地域社会をつくっていきます。目指すのは「人」と「地域」の元気です。
関さん:私は海外のことを知り、幅広い視野を持ちたいと思い、今の学部に入学しました。英語の他、第二外国語として韓国語も勉強中です。最近、県内を訪れる外国人観光客を本当に多く見掛けるようになりました。北九州市の河内(かわち)藤園などのインスタ映えスポットも注目を集めていますね。
知事:昨年、九州には511万人が入国し、その6割の328万人が福岡県に入国しています。どちらも過去最高の記録です。本県は今もなお、アジアの玄関口としての役割を果たしています。
また、アメリカのCNNが発表した2019年に訪れるべき19の場所に、日本で唯一、福岡県が選ばれました。小倉城、太宰府天満宮などが紹介されていて、観光客の一層の増加が期待されます。
このため、空港や港などの玄関口としての利便性を高めるとともに、本県を訪れた方が県内はもとより、九州を周遊してもらえるよう努力しています。
小川 洋(おがわ ひろし)
1949年生まれ。1973年京都大学法学部卒業後、通商産業省(現経済産業省)入省。経産省産業技術環境局長、特許庁長官、内閣官房知的財産戦略推進事務局長、内閣広報官を経て、2011年4月に福岡県知事に就任。現在3期目
関さん:「次代の女性リーダーを育成」が福岡女子大学の建学の精神ですが、女性活躍の分野での福岡県の取り組みを教えてください。
知事:人口構成を見ると、全国では50代以降の世代で女性の数が男性を上回っていますが、福岡県はそれよりもはるかに若い20代以降の全ての世代で女性の数が男性を上回っています。また、県内企業の7社に1社は女性が社長を務めていて、その割合は全国3位です。女性の活躍が本県の発展の鍵を握っています。
私は福岡県を「女性活躍先進県」にしていきたい。そのための県の役割は二つです。一つは、率先垂範。私が知事になる前は課長クラスの女性管理職が24人でしたが、今は78人。女性職員の積極的な登用を進めています。
もう一つは、女性が働きやすい環境づくり。経済団体などと連携して「福岡県女性の活躍応援協議会」を設置し、企業や組織のトップの意識改革などに取り組んでいます。
関さん:大学には、他県から来て、このまま福岡県で仕事をしたいという人も多くいます。
知事:若い方たちに地元企業の魅力や就職情報を知ってもらうため、地元企業の見学会や経営者と学生の座談会、大学などの就職指導担当者と地元企業との就職情報交換会などを行っています。また、毎年、約300社の地元企業の協力を得てインターンシップ事業を実施し、実際に働く機会を約800人の学生に提供しています。
こうした取り組みを通じて、皆さんに地元企業の良さを実感していただき、多くの方に福岡県内で働いていただきたいですね。
田口さん:今日は、福岡県の取り組みをよく知ることができました。ここ福岡県で働きたいという気持ちがより強まりました。
最後に、小川知事が目指す福岡県の姿を教えてください。
知事:福岡県には二つの政令市の他、豊かな自然、歴史、文化、産業など特色のある市町村があります。何より各地域には優れた人材が大勢います。
「県民第一」「県民の声を大切に」「県民のために」、引き続き、スピード感を持って政策を進め、そして、日本海側に位置している福岡県を、アジアと共に発展する一大拠点にしていき、九州を引っ張り、日本のバランスのとれた発展に貢献していきます。
お二人のような若者の力も大事です。しっかり学んで、友人も増やして。社会をそれぞれの立場で支え、引っ張っていく役割を担っていただきたいと思います。
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