福岡県立図書館は、今年開館100周年を迎えます。福岡市東区、筥崎宮のすぐ側にある図書館は、本館と別館にある子ども図書館を合わせておよそ90万冊の蔵書をそろえています。本を読んだり、借りたりするのはもちろんのこと、それ以外にも、さまざまなサービスを行っています。今回は、そうした本を起点に広がる、便利なサービスを紹介します。
わざわざ足を運ばなくても
読みたい本が手軽に借りられる
「取り寄せサービス」
1階で利用サービスを担当している筒井一成(つつい かずなり)さんがお勧めするのは、本の取り寄せサービスです。探している本を、インターネットで最寄りの図書館まで取り寄せることもできます。他にはない蔵書を誇る県立図書館の本が、わざわざ出向かずとも県内各地の最寄りの図書館で借りることができます。
福岡県立太宰府高等学校の生徒が揮毫(きごう)した百周年記念の看板
周りを気にせずのびのび楽しめる
読み聞かせ会も充実
図書館が企画・主催する、絵本の読み聞かせ会なども定期的に実施。子どもたちが本に親しむきっかけづくりにも積極的に取り組んでいる
ボランティア団体が作る、お手製の布絵本なども
別館1階の子ども図書館
別館として独立しているので、子どもたちがのびのび過ごせるところも魅力の一つ
ビジネスチャンスは図書館から
データで広がるさまざまな
支援サービス
本館2階には、調査相談のためのカウンターが設けられています。担当の今坂真由美(いまさか まゆみ)さんは、「暮らしの中のちょっとした疑問を解決する本から、研究に使いたい文献の紹介まで、多岐にわたる相談が寄せられています」と語ります。中でも力を入れているのが、ビジネス支援。創業セミナーや経営相談会などのイベントを開催し、それに関する書籍をそろえた図書館ならではのサポートも行っています。また、独自のデータベースにアクセスできるパソコンコーナーでは、仕事や研究に関わるデータを探す人が多く見られます。
各種データベースが一般開放されている
来館者のあらゆる疑問の解決をお手伝い
新サービスのMieNa(ミーナ)は、市場情報を手に入れることができる便利なサービス。地域のマーケティング調査をしたい時に便利
数々の貴重な資料に
触れることができる
本館3階の郷土資料室には、県内の市町村をはじめとする郷土の貴重な資料が大切に保管されています。基本的に資料の持ち出しはできませんが、閲覧やコピーが可能。マイクロフィルムで保管された、数百年前の資料を見ることもできます。担当する森佳江(もり よしえ)さんによると、「貴重な過去の資料のデジタル・アーカイブ化を急務として進めています」とのこと。県内の利用者だけでなく、全国からの問い合わせにも幅広く応えています。
江戸時代に日本を訪れたシーボルトの図版など、歴史的な資料もマイクロフィルムとして残っており、閲覧することができる
福岡県立図書館 所在地 福岡市東区箱崎1-41-12 電話092-641-1123(代表) ファクス092-641-1127
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