海山の幸に恵まれ、豊かな食文化を誇る福岡県。
このコーナーでは、福岡県の農林水産業に従事する「人」と、
旬の福岡の「食」、そして、それらを「支える」取り組みなどを
4回にわたりお伝えしています。
第3回は、みやま市でイチゴを栽培する女性農業者を訪ねました。
海山の幸に恵まれ、豊かな食文化を誇る福岡県。
このコーナーでは、福岡県の農林水産業に従事する「人」と、
旬の福岡の「食」、そして、それらを「支える」取り組みなどを
4回にわたりお伝えしています。
第3回は、みやま市でイチゴを栽培する女性農業者を訪ねました。
昨年、「福岡県女性農村アドバイザー」に認定された安達彩(あだちあや)さん
大牟田市で生まれ育ち、幼い時から動物が好きで、農業にも関心があったという安達彩さん。その経歴はユニークで、大学の獣医学部を卒業後、佐賀県庁に就職。結婚を機に千葉県に移り、牧場の獣医師として働いた後、4年前にイチゴ農家を目指してUターン。現在はみやま市で、イチゴの栽培の傍ら、月に一度は千葉で獣医師の仕事も続ける多忙さです。
イチゴ栽培を選んだのは、小規模な面積でも、ある程度の収入が見込める作物だと知ったから。「本格的な農業は初めてでしたが、福岡県は新規就農者への支援が厚く、県の普及指導センターやJAなどに気軽に相談できたため、スムーズに就農ができました」と振り返ります。さまざまな研修会にも積極的に参加し、地域とのネットワークも築いていきました。
そんな中、「出荷できずに破棄する規格外品を有効活用したい」という思いから、今年5月、県の事業を活用してスチームオーブンや乾燥機をそろえ、みやま市特産の果物を使ったドライフルーツなどをつくる加工所をオープンさせた安達さん。同じ思いを抱く女性農業者と共に、料理研究家からアドバイスを受けつつ、栽培から加工・販売に取り組む、6次産業化に挑んでいます。
「今はまだ手探りの日々ですが、自然相手の仕事は楽しく、自分の裁量でできる農業はやりがいがあります」と語る安達さん。
将来的には農業者同士で連携しながら、より多くの人に農業の魅力を広めたいとのこと。イチゴ栽培を通じ、夢はますます膨らんでいます。
根元にある枯れた葉は小まめに取り除く。高設栽培のため作業効率も良く、作業者の負担も軽減される
最初に色づいた一番果の後は二番果と、一つずつ順番に色付いていく
あまおうは、根元が丸くふっくらとして形が整っているものが良いとされる
加工場ではみやま市特産の山川みかんもドライフルーツに。ヘタも一つずつ取り除く
地元の果物や野菜などをドライ加工した商品は、道の駅などで販売
スライスした果物は重ならないよう、専用の網に並べていく
乾燥させる素材により温度や時間を変える。見た目や食感などバランス良く仕上がるまで、何度も試作を繰り返した
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