平成13年12月28日 企画振興部調査統計課統計分析係 連絡先 内線2783,2784 直通643-3190
県内経済の動向 12月概要(速報)
福岡県の景気は、悪化を続けている。 ・ 生産については、一段と低下傾向で推移している。輸送機械については、今のところ好調を維持しているが、今後の米国向け輸出の動向に留意する必要がある。 ・ 輸出は減少を続けており、輸入も減少に転じた。 ・ 消費は、消費者の低価格志向や選別志向が強まっており、低価格店や百貨店、スーパーなど業態により販売動向にばらつきがあるものの、全体としては弱含んでいる。 ・ 雇用情勢は、全国の失業率が2か月連続で過去最悪を更新しており、有効求人倍率も下降傾向にあるなど一段と厳しさを増している。また、生産の減少に伴い製造業の所定外労働時間が大幅に減少している。 世界経済は同時的に減速しており、今後の内外の動向に十分注意する必要がある。 |
(1)生 産
生産については、IC関連が大幅な減少を続けるなど、一段と低下傾向で
推移している。輸送機械については、今のところ好調を維持しているが、
今後の米国向け輸出の動向に留意する必要がある。また、在庫は高い水準
が続いている。
(2)設備投資
建築着工床面積および建築着工工事予定額が前年同月比プラスとなったも
のの、設備投資全体としては引き続き減少傾向にある。
(3)住宅投資
住宅投資は、公庫分譲分は堅調であるものの、着工戸数は総じて低調に推
移している。
(4)公共投資
公共投資は、低調に推移している。
(5)消 費
消費は、携帯電話の加入数や百貨店の売上(既存店ベース)などは堅調に推
移しているが、スーパーの売り上げは前年のプロ野球優勝セールの反動や食
料品の減少などにより前年を大きく下回り、海外旅行者数も減少している。
消費者の低価格志向や選別志向が強まっており、低価格店や百貨店、スーパ
ーなど業態により販売動向にばらつきがあるものの、消費全体としては弱含
んでいる。
(6)企業倒産
倒産件数は、ここにきて増加傾向を示しはじめた。
(7)中小企業景況
景況感は、一層厳しさを増している。
(8)雇 用
雇用情勢は、全国の失業率が2か月連続で過去最悪を更新し、有効求人倍率
も下降傾向にあるなど、一段と厳しさを増している。また、生産の減少に伴
い製造業の所定外労働時間が大幅に減少している。
(9)貿
易
貿易については、輸出は減少を続けている。輸入についても、中国からの輸
入が前年同月比プラスで推移しているものの、全体としては減少に転じた。
(10)物 価
消費者物価は低下基調で推移している。
(11)金 融
金融機関の預金残高、貸付金残高は前年割れで推移している。
(参 考)
株価はこのところ一進一退の状況を続けている。円相場は円安傾向で推移し
ている。