福岡県の景気は、輸出や生産は増加が続いており、消費も持ち直しつつあるなど、全体としては着実な回復が続いている。

県内経済の先行きについては、輸出や生産の増加を背景に景気回復が続くと見込まれる。なお、為替レートの動向等には留意する必要がある。

１生産

自動車は高水準の操業を続け、一般機械も堅調に推移するなど、生産全体としては増加基調が続いている。

２貿易

輸出は、アジア向けが前年を大幅に上回り、北米向けも３か月連続で前年を上回るなど、さらに増加している。

３消費

全体としては、サービスの需要を中心に持ち直しつつある。

需要動向をみると、消費者マインドはこのところ横ばいとなっているものの、

経常収入は増加しており、消費支出もサービス支出を中心に増加が続いている。

販売動向をみると、スーパー販売額は弱い動きが続き、百貨店販売額やコンビニエンス・ストア販売額も、台風などの影響もあり２か月連続で前年を下回っている。また、新車登録台数は登録のできる稼働日が前年より少なかった影響などもあり２か月ぶりに前年を下回っている。

一方、旅行業取扱額は前年を上回って推移している。

４設備投資

平成１６年度の投資額は、非製造業において前年を上回る投資が計画されるなど、増加が見込まれる。

５住宅投資

分譲住宅が好調に推移しており、貸家も３か月連続で前年を上回るなど、全体としては増加している。

６公共投資

公共工事請負額は、総じて低調に推移している。

７企業景況

大企業においてはさらに改善しており、中小企業においては、やや足踏みもみられるものの引き続き改善の方向にある。

８企業倒産

倒産件数は前年を下回って推移している。

９雇用

新規求人数は引き続き前年を上回り、完全失業率は高水準で推移しているものの雇用者は前年同期と比べ６四半期連続で増加するなど、改善の動きがみられる。

10物価

消費者物価（生鮮食品を除く総合）は、４年９か月連続で前年を下回っている。

11金融

金融機関の貸付金残高は、前年を下回って推移している。