平成16年7月30日 企画振興部調査統計課統計分析係 連絡先 内線2784,2783 直通643-3190 担当都留 ,下川,福田
県内経済の動向 −平成16年7月−
概要
福岡県の景気は、輸出や生産は増加が続いており、消費も持ち直しつつあるなど全体としては着実に回復している。 県内経済の先行きについては、企業部門の改善が家計部門へ波及することにより持続的な景気回復が見込まれる。 |
1生産 |
一般機械や化学工業は大幅に増加し、自動車は高水準の操業を続けるなど、生産全体としては増加している。 |
2貿易 |
輸出は、アジア向けが中国を中心に前年を上回って推移するなど、増加が続いている。 |
3消費 |
全体としては、持ち直しつつある。 需要動向をみると、消費支出はサービス支出を中心に増加しており、経常収入も4か月ぶりに前年を上回っている。また、消費者マインドも改善している。 販売動向をみると、スーパー販売額は弱い動きとなっており、百貨店販売額は、このところ前年並となっている。また、新車登録台数は、2か月連続で前年を下回っている。一方、旅行取扱額は国内旅行、海外旅行とも増加している。 |
4設備投資 |
平成16年度上期の投資見込み額は、中小企業において大幅に増加するなど、全体としても前年同期を上回っている。 |
5住宅投資 |
分譲住宅は好調に推移しており、貸家も3か月ぶりに前年を上回ったことなどから、全体としても4か月ぶりに前年を上回っている。 |
6公共投資 |
公共工事請負額は、総じて低調に推移している。 |
7企業景況 |
大企業においては改善しており、中小企業においても改善の方向にある。 |
8企業倒産 |
倒産件数は、前年を下回って推移している。 |
9雇用 |
新規求人数は引き続き前年を上回り、有効求人倍率も緩やかな上昇が続いており、完全失業率も高水準ながらこのところ低下するなど、改善の動きがみられる。 |
10物価 |
消費者物価(生鮮食品を除く総合)は、4年5か月連続で前年を下回っている。 |
11金融 |
金融機関の貸付金残高は、前年を下回って推移している。 |
参考
○
株式相場(日経平均株価)は、景気回復の期待から上昇した後、7月に入り下落し、1万1000円台で推移している。
(日経平均株価 平成16年 7月 28日現在 11,204.37円)
(日経平均株価 直近の最高値 平成16年 4月 26日現在 12,163.89円)
○
対米ドル円相場は、6月下旬から7月中旬にかけて109円前後で推移していたが、このところ
円安傾向となっている。
(対米ドル円相場 平成16年7月 28日現在 111.01円)
○
長期金利は5月下旬から6月中旬にかけ上昇していたが、このところ横ばいとなり、1.8%を
はさむ動きとなっている。
(新発10年国債利回り 平成16年7月 28日現在 1.850%)
○ 米国株価 NYダウ 平成16年7月 28日現在 10,117.07ドル
ナスダック 平成16年7月 28日現在 1,858.26
注)景気動向の判断に用いている主要経済指標については、指標毎に調査・集計時点(月)が異なるため、複数の指標を比較して利用される際にはご注意下さい。
※「県内経済の動向」は奇数月に公表します。また、偶数月には、経済指標を最新データに更新し、速報として公表します。