県内経済の動向 ( 経済指標速報版
)
−平成16年4月−
主な経済指標の概要
1生産
自動車は高水準の操業が続いており、食料品・たばこ工業も好調に推移するなど、生産全体としては改善している。
2貿易
輸出は、アジア向けが中国を中心に前年を上回って推移しており、西欧向けも好調なことから、全体としては増加基調が続いている。
3消費
全体としては横ばいで推移しているものの、底固さがみられる。
需要動向をみると、勤労者世帯消費支出はこのところ持ち直しつつある。
販売動向をみると、スーパー販売額やコンビニエンス・ストア販売額は弱い動きとなっているものの、百貨店販売額(既存店)は3か月連続で前年を上回っている。家電販売額はおおむね堅調に推移している。また、新車登録台数は普通車を中心に前年を上回って推移している。
4設備投資
投資額は中小企業においても増加の兆しがみられ、全体として持ち直しに向けた動きがみられる。
5住宅投資
貸家は好調に推移しているものの、分譲住宅が4か月ぶりに前年を下回ったことから、全体としても7か月ぶりに前年を下回っている。
6公共投資
公共工事請負額は、総じて低調に推移している。
7企業景況
総じて厳しく推移しているものの、動きの鈍かった中小企業においても改善の兆しがみられる。
8企業倒産
倒産件数は、前年を下回って推移している。
9雇用
完全失業率は高水準で推移しているものの、有効求人倍率は緩やかに上昇し、新規求人数も引き続き前年を上回るなど一部に改善の動きもみられる。
10物価
消費者物価は4年4か月連続で前年を下回っている。
11金融
金融機関の貸付金残高はおおむね前年並みで推移している。
参考
○ 株式相場(日経平均株価)は、景気回復期待の高まりを背景に1万2000円前後で推移している。
(日経平均株価 平成16年 4月 26日現在 12,163.89円)
(日経平均株価 直近の最高値 平成16年 4月 26日現在 12,163.89円)
○ 対米ドル円相場は、3月中旬以降円高が進んだ後、4月中旬以降は105円から110円の間で推移している。
(対米ドル円相場 平成16年4月26日現在 109.00円)
○ 長期金利は、3月下旬以降上昇し、1.5%前後で推移している。
(新発10年国債利回り 平成16年4月26日現在 1.520%)
○ 米国株価 NYダウ 平成16年4月26日現在 10,444.73ドル
ナスダック 平成16年4月26日現在 2,036.77
注)景気動向の判断に用いている主要経済指標については、指標毎に調査・集計時点(月)が異なるため、複数の指標を比較して利用される際にはご注意下さい。
※「県内経済の動向」は奇数月に公表します。また、偶数月には、経済指標を最新データに更新し、速報として公表します。
10 累積景気動向指数(累積DI)
(参考)累積景気動向指数(累積DI)
毎月公表している景気動向指数の月々の値を累積したものが累積景気動向指数(累積DI)です。累積(DI)はある基準年月(1965年4月)を0とし、次式により月々累積して求めています。
累積DI(当該月分)=前月の累積DI+(当該月のDI−50)
累積DIは、基調的な動きをわかりやすく、視覚的にとらえやすいという利点をもっています。
なお、グラフのシャドウ部分は、景気の後退期をあらわしています。
11 景気基準日付(景気の山、景気の谷)
(参考)景気基準日付
景気の拡張局面と景気の後退局面を分ける景気の転換点のことであり、景気動向指数の一致指数から作成されるヒストリカルDI(HDI)が50%を超える、もしくは切るときが景気の拡張局面と後退局面を分ける転換点となります。HDIが50%ラインを上から下に切るときが景気の「山」、下から上に切るときが景気の「谷」といわれています。
※HDI:通常使用している一致指数から不規則変動を除去したもの