県内経済の動向 −平成14年11月−
概要
福岡県の景気は、輸出や生産が増加するなど改善の動きが続いているものの、そのテンポは緩やかになっている。 ・貿易については、輸出はアジア向けや北米向けを中心に増加基調が続いている。 ・生産については、自動車は依然として高水準の操業が続き、鉄鋼もアジア向け輸出が好調なことから引き続き増加しているが、電気機械にはやや減速感が生じるなど全体としては生産増加の勢いは緩やかになっている。 ・消費については、全体としては横ばいを続けている。 需要動向をみると、勤労者世帯消費支出は7か月連続で前年を上回っており底堅さがみられる。 販売動向をみると、百貨店販売額は堅調に推移していたもののこのところ前年比伸び率が縮小傾向となっており、スーパー販売額も低調に推移している。新車登録台数は、普通車が低調だが小型車が先月に引き続き大幅に増加していることから総数は2か月連続で前年比プラスとなっている。 ・設備投資は、輸送用機械やサービスなど一部の業種では増加しているが、鉄鋼や電気機械などでは減少しており、全体としては引き続き低調に推移している。 ・中小企業の景況感は、改善の兆しがみられた製造業においてもそのテンポは緩やかになっており、全体としては厳しく推移している。 ・雇用情勢は、新規求人数が3か月連続で前年比プラスとなるなど明るい兆しが窺えるものの、失業率は高水準で推移し厳しい状況が続いている。 県内経済の先行きについては、生産や輸出の増加による波及効果が続くことが引き続き期待されるが、米国経済等への先行き懸念や我が国の株価の低迷など一層不透明感が高まっており、今後の動向に十分留意する必要がある。 1貿易 貿易については、輸出はアジア向けや北米向けを中心に増加基調が続いている。 2生産 生産については、自動車は依然として高水準の操業が続き、鉄鋼もアジア向け輸出が好調なことから引き続き増加しているが、電気機械にはやや減速感が生じるなど全体としては生産増加の勢いは緩やかになっている。 3消費 消費については、全体としては横ばいを続けている。 需要動向をみると、勤労者世帯消費支出は7か月連続で前年を上回っており底堅さがみられる。 販売動向をみると、百貨店販売額は堅調に推移していたもののこのところ前年比伸び率が縮小傾向となっており、スーパー販売額も低調に推移している。新車登録台数は、普通車が低調だが小型車が先月に引き続き大幅に増加していることから総数は2か月連続で前年比プラスとなっている。 4企業倒産 倒産件数は、このところほぼ前年を下回る水準で推移している。 5 中小企業景況 景況感は、改善の兆しがみられた製造業においてもそのテンポは緩やかになっており、全体としては厳しく推移している。 6設備投資 設備投資は、輸送用機械やサービスなど一部の業種では増加しているが、鉄鋼や電気機械などでは減少しており、全体としては引き続き低調に推移している。 7住宅投資 住宅投資は、分譲住宅を中心に減少しており、全体としても減少基調が続いている。 8公共投資 公共投資は、総じて低調に推移している。 9雇用 雇用情勢は、新規求人数が3か月連続で前年比プラスとなるなど明るい兆しが窺えるものの、失業率は高水準で推移し厳しい状況が続いている。 10物価 消費者物価は低水準で推移している。 11金融 金融機関の貸付金残高は前年割れで推移している。 12 景気動向指数 一致指数は6か月ぶりに50%を下回った。 先行指数は4か月連続で50%を上回った。 参考 ○ 株価は、11月上旬から中旬にかけて下落し、11月14日には日経平均で8303円39銭と1983年3月以来の水準となったが、その後やや上昇している。 (11月22日現在 8772.56円) ○ 円相場は、10月下旬から11月上旬にかけて上昇し、このところ概ね120円台から122円台で推移している。 (11月22日現在 122.70円) ○ 米国株価 NYダウ 11月22日現在 8804.84ドル ナスダック 11月22日現在 1468.74